Misato Onoさんは、シンガーソングライター、ギタリスト、音楽プロデューサー。元ガールズヘヴィメタル(嬢メタル)バンドBRIDEARのギタリストです。BRIDEAR時代の愛称はミサミサもしくはMISA。
Misato Onoさんは、英語力とBRIDEAR時代の欧州ツアーの経験を活かし、日本のバンドのヨーロッパツアーのコーディネート等も手掛けられています。
kawaii...🥺
— Misato O (@misamisa_0817) 2019年12月14日
KIRINJI - killer tune kills me feat. YonYon https://t.co/horMMa7rw0
KIRINJIの「killer tune kills me feat. YonYon」は、2019年のJ-POP、特にアジアの中でのJ-POPに対する日本からのレスポンスを象徴するサウンドです。
先日来日公演を行った韓国のDJ「Night Tempo」。「Night Tempo」は、クラブシーン発のFuture Funk/Vapor waveムーブメントの中、2017年に竹内まりやさんの「Plastic Love」のリミックスバージョンを公開します。
「Night Tempo」のリミックス発表をきっかけとして、2018年には爆発的な竹内まりやさん「Plastic Love」ブームが起き、シティポップ人気を象徴する楽曲となります。
竹内まりやさん、山下達郎さん、杏里さん、角松敏生さん、ラ・ムー(菊池桃子さんのバンド)、中山美穂さん等の1980年代の楽曲が人気を集める中、K-POP界が、2010年代末における1980年代型ジャパニーズシティポップの分析・分解・再構築に着手します。
2018年6月にJYPからリリースされたK-POPのレジェンダリーガールズグループ、元ワンダーガールズ(Wonder Girls、ワンガ)のユビンの楽曲「숙녀 (淑女)」。
実は当初のリードトラック「都市愛」は、竹内まりやさんの「Plastic Love」ソックリだと『パクリ騒動』が起き、「都市愛」はボツになり「숙녀 (淑女)」のMVが公開された経緯があります。
つまり、JYPは、シティポップブームの象徴である竹内まりやさんの「Plastic Love」のリバースエンジニアリングを試みたわけですが、解析が甘かったのか、作り込みが甘かったのか、素材の味・形が残ってしまい、オリジナル製品としては不出来でクレームがつきボツにしたわけです。
これは、ロケットの打ち上げ実験の失敗みたいなものです。
K-POP界は初期の失敗も経て、急速に1980年代型ジャパニーズシティポップの安定生産、供給を可能にしていきます。
YUKIKA(유키카、寺本來可さん)の「NEON(네온)」、IZ*ONEを産んだ『プロデュース48』参加をきっかけにAKB48を卒業し韓国芸能界入りした竹内美宥さんの「내 타입(With 미유)」、ガールズグループHoney Popcornの「디에세오스타(De-aeseohsta)」等の楽曲です。
タイ、インドネシア、マレーシア等の東南アジア各国では伝統的に山下達郎さんらの1970年代、1980年代のシティポップやニューミュージックの人気が高く、影響を受けた楽曲が制作されてきました。
2018年には、タイでの女性アイドルグループBNK48の大成功に対する民族系ポピュラー音楽界からのカウンターとして、山下達郎さんを深く研究してきたPolycatらのインディーロック界の先鋭チームが制作に関わるアイドルグループFEVERが、ジャパニーズシティポップスタイルの「password」を発表しています。
一方、受けて立つ側のBNK48側も、音楽活動、楽曲において制約のない卒業メンバー、Jan-Chan、Can Nayikaらが、ジャパニーズシティポップを消化した楽曲を相次いでリリース、Can Nayikaは現代のシティポップであるLUCKY TAPESの高橋海さんとのコラボレーション作品もリリースしています。
このように、アジア各国では本腰を入れて日本のシティポップを研究し、音楽制作に取り組んできたミュージシャンは多いのです。
特に、外国(海外)への影響力の点では、世界各国、特にアジアには大きな影響力を発揮するK-POP界が、2019年に相次いでオリジナルジャパニーズシティポップの楽曲を相次いでリリースしたことは小さくないと見ています。
KIRINJI「killer tune kills me feat. YonYon」の音楽的特徴は、韓国語と日本語のラップ。
韓国、東南アジア等のアジア発のシティポップブームに対する、日本のポップス界からのレスポンスを感じさせる楽曲です。
2019年の『NHK紅白歌合戦』では、AKB48が海外8都市の姉妹グループと『恋するフォーチュンクッキー~紅白世界選抜SP~』を披露することが発表されました。
日本国内の感覚だと、なぜ毎年(今年も)昔のヒット曲の「恋チュン(恋するフォーチュンクッキー)」?という感じもしなくはありません。
アジアの中でのJ-POPという視点で見ると、また違った捉え方ができるのではないでしょうか。
今回の紅白歌合戦でAKB48が歌唱する曲は『恋するフォーチュンクッキー~紅白世界選抜SP~』です。
AKB48メンバーと世界8都市(海外の全姉妹グループ)からエースが集結して、紅白だけのスペシャルバージョンを披露します。8都市の姉妹グループ
BNK48(バンコク)・CGM48(チェンマイ)・SGO48(ホーチミン)・JKT48(ジャカルタ)・MNL48(マニラ)・AKB48 Team SH(上海)・AKB48 Team TP(台北)・DEL48(デリー)
AKB48・LiSA 曲目・演出発表! | 第70回NHK紅白歌合戦
極論すれば、NHKは、その時点で勢いがあったり、立ち上げたばかりの、海外AKB48姉妹グループを紅白歌合戦に呼びたい。そのためには、日本側の「受け皿」として、日本のAKB48が必要だというニュアンスに近いかもしれません。
◆[MV] YUKIKA(유키카、寺本來可) _ NEON(네온)
◆미유(竹内美宥)「내 타입(My Love Type)」
2019 월간 윤종신 10월호 - 내 타입 (With 미유) (Monthly Project 2019 October Yoon Jong Shin - My Type) MV(元AKB48の竹内美宥さん)
◆【Official MV】Pls Come Back (กลับมา) Jan Chan X NoSoundInSpace
タイ・バンコクの国民的アイドルグループBNK48で「恋するフォーチュンクッキー」の選抜メンバーを務めた卒メンのJan-Chan。卒業後のソロ作品はシティポップ色が強い。