タイで国民的人気を誇るアイドルグループBNK48の人気を決定づけた楽曲が、2ndシングル「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」です。
おそらく、2017年の2月の初お披露目の時点で、日本のアイドルグループAKB48の姉妹グループをタイ、バンコクで立上げるというBNK48のプロジェクトに対して、今日のような大成功を予想していた人はほとんどいなかったことでしょう。成功のビジョンを描いていたのは、運営と数少ないメンバーに限られるはずです。
一期生オーディションで合格したメンバーの大半にとっても、暗中模索ともいえるスタートだったのではないでしょうか。
BNK48はスタートしたものの、いきなり一期生29人と各職種のスタッフからなる大所帯を賄える確たる収入源も確立しないなか、毎月の経費だけはどんどん出ていき、資金面でも切羽詰まった状況に追い詰められ、悲観的なムードも漂うようになっていきます。
グループの経営状況が追い詰められていく状況に、カンも鋭く、現実的な考え方をするメンバーの中には、真剣に転身(芸能人としてのキャリア・時間の投資に対する損切り?)を考えるようになってくる時期もありました。
BNK48のスタートから1年間強の時間をナワポン・タムロンラタナリット監督が密着し描いたドキュメンタリー映画『Girls Don't Cry』の中で、オーン(Orn)は、当時の状況に対して、毎月出ていくお金の費目(勘定科目)を列挙し、「ヤバイんじゃね。」と思ったというニュアンスを述べていました。
しかし、2017年12月に2ndシングル「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」をリリース(MV公開は前月)したところ、起死回生の大ヒットとなります。BNK48は一気にタイの国民的アイドルグループに駆け上がりました。
そして、「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」のMV再生回数は、BNK48の爆発的人気が語られる時の『指標』となりました。
しかし、実は、BNK48の「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」のMV(YouTube公式)は、長らく日本からは視聴できませんでした。
実際には、ミラーサイトや現地ファンがアップしたコピーによって、BNK48の「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」のMVは、日本からも視聴されていました。
BNK48の「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」の当初(オリジナル)版には、MVエンドロールに、スポンサーとして中国の通信機器大手・携帯電話メーカーである『HUAWEI』(華為技術・ファーウェイ)のロゴとスマートフォン機種『HUAWEI NOVA 2i』がクレジットされていました。
具体的には、『HUAWEI』のロゴと、以下のスマートフォンの画面のスクリーンショット風のグラフィックが挿入されていました。
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HUAWEI NOVA 2i
4Cameras
5.9" HUAWEI FullView Display
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そして、MV中でBNK48メンバーが『HUAWEI』のスマホでセルフィーを撮ったり、地図アプリを検索したりする場面があります。
2018年12月中旬、日本から、「恋するフォーチュンクッキー(Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย)」のMVが視聴可能になるにあたって、ミラーサイト等にあるオリジナル版と現在のMVを見比べると、エンドロールのスポンサークレジットから『HUAWEI』に関する記載がなくなっています。
MV本編中のメンバーのスマホによる自撮りやアプリを使うシーンはそのままになっており、本編には変化はないようです。
◇BNK48「Koisuru Fortune Cookie คุกกี้เสี่ยงทาย」