日本のポピュラー音楽業界は、インディーズバンドやアイドルが育つ場であるライブハウスの多くが営業できなくなる事態を念頭に、ポストコロナ後の新たなバンドやアイドルの活動の場を作っていく必要があります。
緊急事態宣言解除後のライブハウス営業再開の最大のネックは『興行場法』であると何度も書いてきました。
興行場法は、一か月に5回以上の興行を行う施設は、興行場の許可を得なくてはならないと定めています。興行場の許可を得るには、換気設備・換気能力等をはじめとする高い基準を満たさなければなりません。
キャパシティ300人以下位の飲食店許可のライブハウスの多くは、興行場法の興行場の基準を満たしていない単なる『飲食店』です。
「それってグレーじゃないの?」と問われれば、「まぁ、おっしゃる通りかもしれませんね。」と答えるしかない『事情』だったわけです。いわば、『お上』がお目こぼし、黙認する領域で存在が許されてきた面がなきにしもあらずだったのです。
この状態は、公衆衛生上の事故(例えば、ライブハウスで感染症が発生するなど)が起きでもしない限り、続いたはずです。
しかし、2020年3月以降の新型コロナウイルスの感染拡大により、公衆衛生法上の『事故』は起こってしまった。
大阪と東京の飲食店(ライブハウス)で、新型コロナウィルスの集団感染(クラスター)が発生してしまいました。
だから、終わりなんですよ。一音楽ファンとしては残念ですし悲しいけど、終わってしまったんですよ。
もうコロナ前には戻らない。
オーナーが、音楽ファンやスタッフの強い希望に反して、ライブハウスの閉店・廃業を決断している背景は、興行場法の興行場の基準を満たすように換気設備や出入り口、トイレの数等の設備投資をしたら経営が成り立たない(採算が合わない)からです。
お上がライブハウスに対して、収益面で実現不可能(採算が合わないよう)なガイドラインを示して、一見、営業再開を認めるかのような動きの意味は、「何かあったら(クラスターが発生したら)、今後は一切お宅の責任ですよ。」と言うことです。
営業再開したライブハウスで、新型コロナウイルスのクラスターが発生する事故が起こった場合、「なぜ、行政は法的グレーゾーンで営業するのを許しているのだ?」「興行場法の要件を満たしていないライフハウスを厳しく取り締まってください!」という『世論』が起きる可能性があります。
そうすると、全国の飲食店許可で営業しているライブハウスは壊滅しかねません。
そのような今後起きる可能性のある業界への逆風、ネガティブな流れを読んで、ライブハウスオーナーは、2020年の3月から5月にかけて、閉店、撤退、縮小や、配信拠点への業態変更への設備投資等を行ったのです。
だから、音楽業界、特にインディーズのロックバンドやアイドルは、2019年まで活動の主な場であったライブハウスが営業できなくなるポストコロナ後に向けて、『新たな活動の場』を創造していく必要があるのです。
◆リッチー・ブラックモアじゃない方のレインボーの傑作新作コント群。
【リモートコント】緊急事態宣言解除されて、はしゃぎすぎて別れることになったカップル
「緊急事態宣言が解除されたから、マジ、ライブ(ライブハウス)とか行きてぇ!」と浮かれている彼氏が、引き続き危機感を持ち続け警戒を怠らない彼女にフラれるネタ。
深刻な『社会の分断』を可視化する表現となっています。
>彼氏がコロナウィルスで危機感持って無さすぎて別れそうになったり別れた友達何人かいるから、こんな感じのやり取りしたんかな...ってちょっと複雑な気持ちになるわw
https://www.youtube.com/watch?v=v_-JXoIJIow
【リモートコント】リモート会議中、15秒に一回カメラ落とす女
https://www.youtube.com/watch?v=gHjP1FuGlSM