【勝負は時の運】兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu) はメタルの新渡戸稲造か？【有難き幸せ！】

ディスクユニオンというレコードショップに行きました。目的は、兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)（ごつとつこつと読みます）というバンドの新譜（CD）、「兵ドモガ夢ノ跡」を購入することです。

兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)は、日本のデス・スラッシュ・メタル・バンド。（このジャンルのファンの方は、”デスラッシュ”と呼ぶようです。）ブルータル・デス・メタル・バンドのDEFILEDにも在籍された高畑治央さん（ベース）がリーダーのトリオ編成のバンドです。バンド名の所以は中国の「三国志」の主人公から来ています。

2013年のインタビューによれば、結成は2000年。当初はボーカリストを含む4名編成でしたが、ボーカリストが脱退した後、ベースの高畑さんがボーカルを兼任するトリオ編成になりました。

ギター、ドラムスを担当するメンバーは、結成以来、入れ替わりがあります。現在のバンドメンバーは、前作「因果応報」(2015年）から引き続き、円城寺慶一さん(ギター)と秋田浩樹さん(ドラムス)の布陣。

兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)を知ったきっかけは、BAND-MAIDの「YOLO」のレビューを掲載していた海外の音楽サイト「sputonik music」が、ほぼ同時期に兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu）の新譜「兵ドモガ夢ノ跡」とリードトラックの「争乱ノ死地ヘ」のMVを紹介していたことです。すなわち、兀突骨は、海外で知名度、人気が高いバンドです。

BAND-MAIDも、初めて知ったのは、たしか、カナダのトーマス・マローンさんが運営していたBABYMETALのファンサイト（この分野の草分け的な存在）でした。（現在はチーム運営になっているようですね。）

CYNTIA、 ALDIOUS、DOLL$BOXX、Gacharic Spin等の日本のガールズバンドやレディースメタルバンドの名前は、主にこのサイトをはじめとする海外発の情報で知りました。

すっかり、海外発の情報で、日本のロックバンド、アーティストを知るのが普通になった気がします。

兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)のアルバム「兵ドモガ夢ノ跡」からのリードトラック「争乱ノ死地ヘ」のMVを見て、そして、前作「因果応報」の最終曲「是非ニ及バズ」の歌詞を聞いて（読んで）、感じるところがあり、CDを探しに店頭へ向かったのでした。

兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)のキャッチフレーズは、「川越の残虐王」。これは、カーカス（CARCASS）の「リヴァプールの残虐王」を引用したもののようですね。

そして、「有難き幸せ！」というのは、ベース／ボーカルの高畑さんのライブMCでの「キメ台詞」です。

以下、私説です。

BABYMETALが「アイドルとメタルの融合」ならば、兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)は、「デスラッシュと日本の時代小説（司馬遼太郎、藤沢周平、山岡荘八、吉川英治等）の融合」ではないでしょうか。

一見、結びつかなさそうなものを強引にミックスして、万一、成功すると、ユニークで競争力ある音楽が出来ることがあります。

外見（衣装）は、一種のコスプレバンドと解釈しています。

そして、兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)のコスプレのコンセプトは、“サムライ”です。私には、「七人の侍」のような“クロサワ映画のサムライ”に見えるんですよね。（実は、ギターの円城寺さんの衣装は、新撰組の沖田総司らしいんですけど。）

海外で、”クロサワ映画のサムライ“に見られるなら、それは外見上の強みになるはずです。

海外の反応を見ると、兀突骨（Gotsu Totsu Kotsu)は、デス・スラッシュ・メタル・バンドのスタイルをした新渡戸稲造（海外で有名な「武士道　The Soul of Japan」の著者）のような受け止め方をされているようです。

コンセプト、外見ともにユニーク（他に類を見ない）なバンドであることが、海外で人気が出る理由だと思います。

「　命惜シムナ　名コソ惜シメ　我ラコレヨリ修羅ニ入ル　」

「　事ハ終ワッタ　」「　イザ、サラバ　」

「有難き幸せ！」

昨夜の兀突骨レコ発、大盛り上がりで終了。有難き幸せ！そして、METALLICAが表紙のBURRN!最新号に、メンバー全員による兀突骨インタビューが掲載されておりますので、皆様必読でお願いいたします！ pic.twitter.com/FHvymzcpnZ
— B.T.H.Records (@diskunion_BTH) 2016年12月4日