2021年2月11日(建国記念日)、BAND-MAIDの配信お給仕(コンサート)<BAND-MAID ONLINE OKYU-JI>は大成功に終わりました。
この笑顔に全て表れています。
BAND-MAID ONLINE OKYU-JI (Feb. 11, 2021)
— BAND-MAID #bandmaid (@bandmaid) 2021年2月11日
Thank you very much for watching, everyone in the world.
全世界の皆様、ご視聴有難うございました!
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この配信コンサートは、同日に予定されていたBAND-MAID初の日本武道館公演が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止したことにより代替として行われたものです。
尚、コンサートの中止に至らないレベルの機材等のハプニング、トラブル等による中断等はライブならではの要素です。
往年のロックファンの方は、1971年にアメリカのハードロックバンド、グランド・ファンク・レイルロード(GFR)が、豪雨と雷の中、後楽園球場で演奏した伝説のコンサートを憶えていらっしゃるかもしれません。
もとい、BAND-MAID日本武道館公演の中止の意思決定は、政府が新型コロナ感染を封じこめるために2021年1月7日から実施中の「緊急事態宣言」及びそれに伴う都道府県、エンタメビジネス界の動向を睨みギリギリの決断であったことでしょう。
2月11日一回だけの武道館、この一回だけという回数が、BAND-MAID初の武道館公演を思い切って中止した大きな理由でしょう。
なにかと比較されるBABYMATALの場合は、1月に2回、2月に4回の武道館公演を実施しました。さらに1月の公演内容を後日2月に全国21県の映画館でライブビューイングを行いました。
仮に1月ないし2月の初回公演を同時に配信した場合、その後の回の動員に影響が出る可能性はあります。そして映画館でのライブビューイングの動員・売れ行きは減少が避けられないでしょう。配信で観た公演を映画館のドルビーシステムの迫力で体験したいというのは相当熱心なファンに限られるからです。
BAND-MAIDは海外のファン数が日本国内のファン数を大きく上回っています。
そのため、BAND-MAIDの一回だけの武道館公演を中止し、代わりにセットリストのスタジオライブをスタジオから配信するという決断は、観客数・売上を減らすどころか増加させたはずです。
配信の視聴者数は発表されていないようですが、武道館のキャパシティ約5,000人を大きく上回る数万人の規模でしょう。チケット代の差額を差し置いても、配信による売上は武道館公演開催強行した時を上回ったとみるのが妥当でしょう。
また、経済産業省と文化庁は、緊急事態宣言発令によって中止したコンサートの代わりに海外向け動画を配信した場合の費用として、2,500万円を上限に補助する『令和2年度補正予算 コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金』・J-LODlive(キャンセル料支援)の申請を2月22日より受け付けています(補助率10/10)。
・詳細
https://www.vipo.or.jp/u/J-LODlivecancel_youkou_kouen.pdf
・先行して告知された概要
https://www.meti.go.jp/covid-19/kinkyu_shien/pdf/jlod.pdf?0120
BAND-MAIDの運営が武道館公演中止と代わりの世界向け配信お給仕(コンサート)実施に際してこのJ-LODlive(キャンセル料支援)を申請するのかどうかは不明ですが、申請条件に該当していれば検討するのが自然と思います。
ビートルズ、ディープ・パープル、チープ・トリックのような古典ロックの時代から、「武道館公演を成功したバンド」という称号はロックバンドにとって大きなものがあります。
ですが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令というエンターテインメント界の非常事態下において、BAND-MAIDが武道館公演を中止し、<BAND-MAID ONLINE OKYU-JI>を実施したことは、「名を棄てて実を取る」意思決定だったものと理解しています。
◆BAND-MAID / about Us (Official Live Video)
https://www.youtube.com/watch?v=qicgVAxCYV8