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【ハードロックとカリスマ】BAND-MAID、バンドメイドはヨーロッパを完全に攻略する【カリナさんの予告】

現在の日本のポピュラーミュージックのアーティストの海外進出で、最も大きな規模で成功を収めているのはメタルダンスユニットのBABYMETALでしょう。その成功のプロセスには、いくつもの重要なポイントがありました。

2014年2月末にファーストアルバム「BABYMETAL」を海外でもリリース(デジタル配信)。リリースを受けて海外メディアにレビューが載り出します。そのなかでも、2014年3月13日付でイギリスのメディア「The Guardian ガーディアン」誌のサイトに掲載されたドム・ローソンさんによるレビュー記事(絶賛といっていい内容)は、その後の海外市場の攻略にとって追い風となる役割を果たしています。

BABYMETALのその後の本格的な海外進出の可能性をかけた"頂上決戦"は、2014年7月5日のソニスフィアフェスティバルUKへの出場でした(7月4日から3日間にわたり開催され、BABYMETALは2日目の3組目として正午過ぎから出演)。BABYMETALのソニスフィアUKへの出場決定の発表が4月上旬だったタイミングからすると、3月の時点での影響力あるレビューは非常に重要な意味を持ちます。

(ソニスフィアUKの会場であるネブワースパークには、レッド・ツェッペリンがコンサートを行った会場として、”見渡す限りの観客”のイメージが強く焼き付いていたので、その場所で日本人アーティストがライブを行うことには強い衝撃を受けました。人によってネブワースで思い起こすバンド、ミュージシャンはいろいろなようです。)

欧米のポピュラー音楽に関するメディア、ジャーナリズムの地位やプライド、そして影響力はものすごく高いように感じます。ジャーナリスト、デイブ・マーシュ氏のローリング・ストーン誌時代のレビューは結構読んでいます。今はどうかわかりませんが、デイブ・マーシュ氏をはじめとする往年のローリング・ストーン誌のライター陣には、よくまぁここまでミュージシャン、アーティストや作品をこき下ろすなぁと驚かされました。今は大物として君臨するあのバンドもこのバンドも、ローリング・ストーン誌のレビューは、5点満点中で0点とか1点とかの採点でボロクソ書いてます。まぁ、否定するにしても、判断基準となる価値観に一本筋が通っている気概は感じましたが。

ディアビジネスであれば、広告(収入)と筆(独自の見解)をどこらへんでバランスとるかという判断は常にあると思いますが、あの時代のデイブ・マーシュらは、バランス等一切無視、自分の意見が全てという尖った姿勢でした。ヒッピー文化が背景にあるという説もありましたが、詳しいことはわかりません。

海外、特に欧米の音楽市場に進出するうえで、音楽ジャーナリズムが味方してくれるかどうかは大きいものがあります。

BAND-MAID、バンドメイドは、2016年5月27日から開催されたイギリスのロンドンMCMコミックコンにおいて、3日間で3回のライブを行っています。このライブ(最終日の屋外ステージ)に、ジャパン・カルチャーの領域ではなく、全くのへヴィ・ロックのジャンルのジャーナリストが、たった1人ですが、取材に訪れています。そして、自身のサイトにレビュー記事を発表されています。

フリーランスの音楽ライター、カリナ・ローレンスさんです。

音楽ジャーナリストならば、世の中や音楽ファンや業界がどんな色眼鏡で見ようとも、自身の眼力を信じ、良いバンド、アーティストを誰よりも早く発見して、紹介しなければ存在価値はありません。

そのために、全くの畑違いのジャパン・カルチャーイベントまで出かけて取材する心意気と行動力は良いですね。

レビューは、絶賛と言っていい内容です。

カリナさんは、ツイッターのプロフィールでは、自身はギタリストでもあるとしています。ロックンロールを志す方なんですね。海外からやってきて、満員の観客の前で堂々とロックンロールを演奏し、観客を沸かせる同性のバンドに、強く感じるところはあったのかもしれません。

以下にレビューの一部(エンディングの部分)と、レビュー発表後のカリナさんとJPUレコード(SCANDALBAND-MAIDなどの日本のアーティストのCDをヨーロッパで販売しているレコード会社)とのツイッターのやりとりを引用します。

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【ハードロックとカリスマ】

BAND-MAIDバンドメイドは、このライブ(ロンドンCOMICコンフリンジフェスティバル)で、ヨーロッパにその魅力のほんの表面の一部を見せたにすぎない。
このライブがきっかけとなり、BAND-MAID、バンドメイドにとって何かとてつもなく大きなことが始まる。
BAND-MAIDバンドメイドは、すぐに、非常に魅力的なハードロックの音楽性とカリスマ性によって、疑いなくヨーロッパを完全に攻略するだろう。

2016年6月7日 カリナ・ローレンス「Carina's Music Reviews & Interviews」(Band-Maid MCM Comic Con Live Review/ Feature-Fringe Festival)より引用
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【Carinaさんと JPU Recordsのツイッターでのやりとり(2016年6月7日)】

Carinaさん、以下Ca、JPU Records、以下JPと略す。

Ca:"BAND-MAID at MCMComicCon fringe festival!"のライブレビューを書き上げたわ。チェックしてみて。

JP:素晴らしいレビューだ!そう、「BAND-MAIDは、大観衆によって大歓迎された」(レビューの一節を引用)。

Ca:ありがとう!本当にすごいバンド!:)
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カリナさんは、BAND-MAID バンドメイドに関するレビューを発表した翌日の6月8日に、イギリスのロック専門誌KERRANG!誌に対して、「ダウンロード(大規模野外ロックフェスのダウンロードフェスティバル2016)会場で会いましょう!」とツイートしています。

6月10日から3日間にわたって開催されたダウンロードフェスティバル2016には、日本からBABYMETALとONE OK ROCKが出演し、日本のロックに対する関心が高まっていたタイミングでもあります。

ダウンロードフェスティバル2016の会場で、カリナさんから、日本のすごいバンド(BAND-MAID、バンドメイド)に関する情報がロックの業界に伝わり、共有されることがあるいはあったかもしれません。


BAND-MAID、バンドメイドは、2016年10月9日のメキシコ・サラ公演を皮切りに、全8か国(メキシコ、イギリス、ドイツ、フランス、ポーランド、イタリア、スペイン、香港)合計9会場にわたるワールドツアーを行っています。

10月9日のメキシコ公演は、単独公演としては最大規模の会場(1,000名クラス)を沸かせる大成功となりました。

観客の立場で見ると、音楽のパートに粗は見えません。

反省点(?)としては、お笑いのセッションが翻訳のタイミングで一点すべった位。

小鳩ミクさんが、おまじないのパフォーマンスを終えた後、

彩姫(さいき)さんが、

「今のおまじないは忘れていいですから、曲行きまぁす!」

と言い放って、日本だと、観客大爆笑となるんですが。

「シーン・・・・」(メキシコのご主人様、お嬢様)

それはそうだ。

通訳は同時通訳でなく、MCのまとまったセンテンスで一息ついたタイミングで通訳するスタイル。

でも何回か笑い取ってたのでユーモアの点も通用していましたね。


数年前と違って、現在の海外のツアーは、観客が、先行する会場のファンカム映像で情報収集、予習してくることが普通になっています。

その意味でワールドツアー初戦、最大キャパの会場の大盛況が、2回目以降の会場の各国のファンに伝わったことは今後のツアーにとって大きいものがあります。

BAND-MAID、バンドメイドは10月9日のメキシコ公演後、ヨーロッパへ上陸し、10月12日のイギリス・ロンドン公演から10月19日のポーランドワルシャワ公演まで、4か国5公演を行います。

ワルシャワ公演後、一旦日本に帰国。その後、再びヨーロッパ入り。10月30日イタリア、 11月1日スペインでそれぞれカルチャーイベントでのライブを行い、11月5日香港公演をもってワールドツアーを終了します。

10月12日は、イギリス・ロンドン、アンダーワールド会場でのライブ。

BAND-MAID、バンドメイドは間違いなくヨーロッパを攻略する」と予告されたカリナ・ローレンスさんは、再びロンドンでのBAND-MAID、バンドメイドの公演に訪れてくれるでしょうか?

来てくれたら、また熱いレビューを期待しています。