県境を2つ3つまたいで一般道を100km近く走り、 帰路が夜11時を回ったときのことです。 国道を車で走っていて、前夜の準備による寝不足と、疲れで、強烈な睡魔に襲われました。
さっきから信号待ちで止まるたびに、意識が落ちる。青信号に変わっても、意識が落ちたまま。そのたびに後続車から激しくクラクションを鳴らされ、「ハッ!」として目が醒める。その繰り返し。
「ヤバい、眠い・・・」
車載CDデッキのオープンボタンを押し、CDデッキの舌に、レッド・ツェッペリン「Ⅳ」を載せ、呑み込ませる。ボリュームつまみを右に全開し止まるまで回す。
♪ぐよよよ~ん♪(ジミー・ペイジ)
「塀々、舞々、せっちん、齢なら♪」
「御、迷宮ぅ末っ、御、迷宮ぅ愚っ♪」
「Natural Lips」な岡崎体育さんにインスパイアされた耳は、ロバート・プラントのシャウトを意味不明なコトバに変換し脳内に響かせる。
「やっぱ、眠い・・・です。」
だめです眠いです。レッド・ツェッペリンも効きません。意識がもうろうとしていきます。
ノーブレーキでトラックの荷台に車のフロントから突っ込んで、このまま「ステアウェイ・トゥ・ヘヴン」を昇ったらシャレになりません。
ファミレスの駐車場に車を頭から突っ込んで、シートを倒し、ぶっ倒れる。
レッド・ツェッペリン、睡魔には勝てませんでした。
アズール・レイ「ドローイング・ダウン・ザ・ムーン」
ジャケット写真から、てっきり、カントリー系(カントリーロック等)の音楽だと思い、手にとりました。カーラ・ボノフやクリスタル・ゲイルやタニヤ・タッカーのような。
間違ってもテイラー・スウィフトのようなポップではないとは思いましたが。。。なんと言っても、出身地の”アラバマ”って、同名のカントリーロックバンド「アラバマ」が超有名ですから(現在、アズール・レイが活動しているのは中西部のネブラスカ)。
ポピュラー・ミュージックのカテゴリに、アンビエント・ポップというものがあるらしいです。実は、まだ聴いたことがないんです。もしかしたら、1970年代にブライアン・イーノやハロルド・バッドが演っていた、「ほにょ~っ♪」というような音響に、ナチュラルかつ静かな歌唱が載るような音楽なのでしょうか?
カントリー・ロックを期待して聴いたアズール・レイ。ブライアン・イーノの「ミュージック・フォー・エアーポート」を思わせるようなアンビエントな音響のトラックに、エンヤみたいなボーカルが載っています。
機能性音楽という考え方があります。作業を促進するBGMだったり、購買を促進するためにスーパーで流す音楽であったり。
ハードロック/ヘヴィメタルは、元々はティーンエイジャーの怒りや欲求不満、社会的な不満等を解消するための機能性音楽という側面をもっていました。
眠気を吹っ飛ばすために聴くというのも音楽の機能に注目した聴き方でしょう。
でもやはり、生理現象(睡魔)には、ハードロック/ヘヴィメタルをもってしても勝てない。生命の危険を感じましたから。
エナジードリンクを飲んでハードロックを聴いて起き続けるという行動は、生き物として自然じゃないです。
アズール・レイ、CDで聴くと、決してヒトの自然な生理現象、例えば「眠くなること」を邪魔しない音楽です。
もし、仕事さぼって昼寝する時に最適なBGMを探している方がいらっしゃいましたら、自信をもってお勧めします。
アズール・レイ、調べたら「ドリーム・ポップ」というカテゴリでした。
そのものずばりです。
良い夢を見ましょう。おやすみなさい。
追伸、BAND-MAIDの「So What」(「Just Bring It」収録)って、山口百恵さんの「ロックンロール・ウィドウ」や、中森明菜さんの「飾りじゃないのよ涙は」の系譜に連なるレッド・ツェッペリン歌謡、歌謡ロックの伝統を受け継いでいますよね。レッド・ツェッペリン 「ロックン・ロール」のイアン・スチュアートのピアノに意識を向けながら眠い頭でふと思いました。
レッド・ツェッペリン「ブラック・ドッグ」(Live in New York 1973)
https://www.youtube.com/watch?v=vVHMrO-z0Og
ベン・ウォーターズ 『ブギー・4・スチュ』(トリビュート)
Zepの「ロックン・ロール」のピアノはスチュ(イアン・スチュアート)
https://www.youtube.com/watch?v=LAUY0hJVULk
アズール・レイ「ドント・リーブ・マイ・マインド」
おやすみなさい
https://www.youtube.com/watch?v=82BZQWs9XXY