海外のポピュラー音楽界、ロックバンド関連の話題と言えば、イギリスのベテランロックバンド、コールドプレイがK-POPのワールドトップバンド(英語ではボーイグループ、ガールグループのことも”人を束ねる”という意味で「バンド」と呼びます)BTS(防弾少年団)とコラボした曲が『Billboard HOT100』で堂々1位に。そして19位にはイタリア発、世界中の若者に大人気の4人組ロックバンド、マネスキン(10月1週)。
マネスキン(Måneskin)、1980年代、90年代のオルタナティヴロックも吸収していますが、メイク姿と長髪から連想するのは、1970年代初頭のイギリスのグラムロック勢、モット・ザ・フープル、T-Rex、デヴィッド・ボウイ、シルヴァーヘッド等です。
私は1970年代前半のイギリスの名バンド、ヘヴィ・メタル・キッズ推しであることから「マネスキンは2020年代のヘヴィ・メタル・キッズだ!」と言っています。
ヘヴィ・メタル・キッズ、名前の印象と違い、音楽性はハンブル・パイやナザレス、フェイセズ、ジョーディー、スレイドらに通じるグラマラスかつタイトなロックンロール。ヘヴィ・メタル・キッズという名称は、元々ポール・ロジャース、ポール・コゾフらのフリーがバンド名が落ち着くまでのバンド名の一つでもありました。
そしてヘヴィ・メタル・キッズは、UFOやユーライア・ヒープやオジー・オズボーンのバンドにメンバーを輩出しており、HR/HM(ハードロック・ヘヴィメタル)とは決して無縁ではありません。
1970年代後半にNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オヴ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)ムーブメント台頭によって。現在「ヘヴィメタル」の呼称で連想される音楽スタイルが確立する以前の1970年代初頭、小説家ウィリアム・バロウズの「ヘヴィメタル」のワードにグラマラスかつソリッドでストレートなロックンロールを当てるというコンセプトが試されたのではないでしょうか。
それがフリーの仮バンド名であったヘヴィ・メタル・キッズ、そして当然の如く夭折したボーカリストのゲイリー・ホルトンが率いたヘヴィ・メタル・キッズだったと推測しています。
1970年代のイギリスのロックンロールやグラムが好きな人なら強く響く名ロックンロールバンド、ヘヴィ・メタル・キッズ。きっとJAGUAR星に還ったJAGUARさんも好きだったかもしれません。
そして、日本でグラムといえばこの方、すかんちのROLLY(ローリー)さん。もちろんヘヴィ・メタル・キッズ大好きでいらっしゃいます。
おはよう!すかんち結成30周年にして、遂に正当な評価をされそうな勢いをじわじわと感じる縁起の良い新春!いかがお過ごしかな?
— ROLLY(寺西一雄)本人 (@RollyBocchan) 2013年1月8日
ロック黎明期から我々のようなシアトリカルロック(アレックスハーヴェイやらミートローフ、ヘヴィメタルキッズなど)は特に日本では受けないジンクスを打破しよう!
マーティー・フリードマンとROLLY(ローリー)がパーソナリティーを務める『ROCK FUJIYAMA』にゲスト出演したガールズロックバンドBRIDEARですが、2021年9月30日のドイツ・ベルリンから5か国8公演のヨーロッパツアーを無事完遂!(スウェーデン公演はコロナによる入国制限によってキャンセル)
マーティがギュイーンと解決!
— ROCK FUJIYAMA.Official (@RockfujiyamaO) 2021年7月28日
メタル女子のヘビーな悩み🎸
国内だけでなくヨーロッパでも人気のガールズメタルバンド「BRIDEAR」が初登場!
彼女達の悩みをロック界の大先輩マーティ&ROLLYが解決しちゃいます😆https://t.co/n9Lkkx1puQ
HELL YEAH🤘🤘🤘#BRIDEAR#MartyFriedman#ROLLY#鮎貝健
🤘All tickets on sale now!🔥
— ORIONlive (@ORIONlive_UK) 2021年4月12日
BRIDEAR - 'Into the Dark Forever' tour 2021
28/9 Stockholm 🇸🇪
30/9 Berlin 🇩🇪
1/10 Amsterdam 🇳🇱
2/10 Brussels 🇧🇪
3/10 Paris 🇫🇷
6/10 London 🇬🇧
7/10 Birmingham 🇬🇧
9/10 Glasgow 🏴
10/10 Manchester 🇬🇧https://t.co/f1NUiXG3Nd#BRIDEAR #livemusic pic.twitter.com/NIjncRYyZt
マネスキンがロックの救世主とばかりもてはやさせる2020年、オールドスクールなロックの音楽性とK-POPグループに通じるアイドル性を兼ね備える日本のガールズバンドはマーケティング次第では全米ヒットチャートを席巻できる可能性があります。
K-POPのマーケティングを採用するガールズメタル(嬢メタル)、韓国のローリング・クォーツがマネスキンのヒット曲のカバーを複数発表しているのはそういうことです。
人気ガールズメタルバンドNEMOPHILAの最新曲MVの演出は、従来のラウドロック、メタルに見合った暗い色調から明るいカラーに一新し、海辺の展望台でロケした女子中高生も「カッコいい!可愛い!」と声援を送れそうな仕上がりになっています。
◆BRIDEAR - BRAVE NEW WORLD REVISITED [Official music video]
BRIDEARのこの曲の曲調から、今年のメタルナンバーワン(大御所アイアンメイデンを除けば)バンドであるフランスのマグマ(MAGMA)のプログレメタルを連想したのですが、MAGMAとK-POPアイドルグループITZYのビルボード200最高順位が11位で同じなんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=_6-OXcyMkYI
◆Rolling With My Baby - Silverhead
マネスキンのファンのみなさん、これが1972年のシルヴァーヘッドです。しかしマイケル・デ・パレス、カッコいいシニアになってるな。
https://www.youtube.com/watch?v=IgBr-V2rIaA
◆Zitti E Buoni - Måneskin Cover by Rolling Quartz (COOL ver.)
ローリング・クォーツによるマネスキンのカバー。嬢メタルでもマーケティングがK-POPなのでわかっていますね。
ローリング・クォーツは元々音楽性が1980年代のアメリカのグラム・メタルとそれをオマージュした2000年代以降の北欧などのスリージー・ロック志向なので。マネスキンの1970年代のグラム志向には当然反応したということでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=tXpFxXSuD2I