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「地下室タイムズ」一時閉鎖! なぜ他人が聴く音楽をディスってはいけないのか?

  

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「おれは生粋の北関東人だ。夏はアイスキャンデーだ!ガリガリ君だ!」

 

「いや、博多に出張に行った時食べたブラックモンブランが最高!」

 

「・・・」

 

嗜好の問題です。好き好きですから、お好きなものを召しあがればよろしいのではないでしょうかとしか言いようがありません。

 

食べ物の好み、酒のつまみは炙ったイカかそれともタコわさか、コーヒー派か紅茶派か、煙草の銘柄等々・・・大人は、社会生活をしていく上で生活の知恵として他人の食べ物や嗜好品の好みに文句をつけることはしないものです。

 

相手の嗜好をこき下ろすこと。

 

「よお、お前、クソみたいな煙草吸ってやがるな。」

「クソの味は美味いかよ、おい、返事しろよ、このクソ野郎!」

 

このようなコミュニケーションは、民族、言語、職業、年齢等を超えて、ケンカを売っていらっしゃると解釈されます。

 

駅前の喫煙所で実際にタバコを吸っている人に話しかけてみてください。

 

ケツは持たないけど。

 

 

フォリナー「コールド・アズ・アイス」、アイス(クリーム)みたいに冷てぇじゃなくて「冷たいお前」。

 

昔、フォリナー、ジャーニー、スティクス、REOスピードワゴンとか聴いていると、バカにしてくる奴(音楽通、ロック通気取りで)がいました。

 

基本的に他人の聴く音楽をバカにするような人はパスして関わらないことです。

ええ、もちろん、ボストン、カンサス、フォリナー、ジャーニー、スティクス、REOスピードワゴン大好きです。

 

アメリカのイエスと呼ばれたバンドにはスター・キャッスル等もありました。

ギター・ボーカルのデイヴィッド・パックが元ドゥービー・ブラザーズマイケル・マクドナルドと組んでAOR・ヨットロックで一時代を築いたアンブロージアも、デビュー当時はイエスキング・クリムゾンの影響を受けたアメリカン・プログレな音楽性でした。

 

話すと長くなりますが、大衆音楽(ポピュラー・ミュージック)の嗜好というのは、生まれながらの階級や身分であったり、職業、人種、民族、出身地等と密接な関わりがあります。

 

子どものとき、100円玉を握りしめて(時代によって50円玉だったりいろいろですが)、真夏の駄菓子屋の店頭のボックスから手にして頬張ったアイス菓子が、「ガリガリ君」だったか、「ミルクック」だったか・・・。

 

育ちはいろいろなのです。そして成長してから決して変えることができません。

 

 

影響を受けて目を曇らされてしまったな、時間を損したな、と思った体験があります。

洋楽の勉強を『ローリング・ストーン・レコードガイド』という『Rolling stone』誌の主に1970年代のレコードレビューを編集したガイドブックでしたのです。

 

で、この『ローリング・ストーン・レコードガイド』、とにかくハードロックやヘヴィメタル等の白人労働者階級が好む音楽に5点満点中0点を付けてこき下ろしていました。

 

歴史的に見れば、ユーライア・ヒープブラック・サバスジューダス・プリーストアメリカでリリースされたアルバムにかたっぱしから5点満点中0点を着けていいわけねぇだろ!ヴォケっ!『ピッチフォーク』 (Pitchfork)かよ?

 

 

1970年代半ばにパンク・ニューウェーブが登場して以降、『Rolling stone』誌や英NME、日本のロキノン(『rockin' on』)等のロック、サブカルチャーの主流メディアは、ハードロックやヘヴィメタルをはじめとする旧来型のロック音楽については、時代遅れの消え去るべき存在として否定的に評価していました。

 

しかし、主流サブカルメディアが否定的に扱って(あるいは無視、軽視して)も、オールドウェーブとくくられ、軽視されたり無視されたタイプのロック音楽は無くならなかったのです。

 

それらの音楽にも支持する厚い層が存在したからです。

 

比較的、高学歴者が多いマスコミ、音楽業界関係者の嗜好と、アメリカの白人労働者階級の嗜好は異なります。その時はまだそこまで考えが及んでいませんでした。

 

『欧米社会の階級・民族・社会集団等と大衆音楽の嗜好性』などというテーマは、心理学、社会心理学等の論文の領域です・・・。 

 

ニューヨークの大学院生が聴くタイプの音楽、どっちかというと苦手なんですよ。ダーティー・プロジェクターズだとか・・・。

 

ダーティー・プロジェクターズって昔のトーキング・ヘッズみたいで、いかにもニューヨークの大学院生が聴いていそうで苦手だなと思ってました。

後になって、デヴイッド・バーン(トーキング・ヘッズ)が、ダーティー・プロジェクターズを絶賛し、コラボレーションまでしていることを知りました・・・。

 

サブカルメディアが満点をつけ絶賛する音楽を買って聞いてみたけど、どこが良いのか一つもわからない。

一方、自分が好きなタイプの音楽をサブカルメディアは酷評、あるいは無視、軽視する。

 

このブログではマイケル・マクドナルドの名前を100回くらい出しているんじゃないかと思います。

 

つまりマイケル・マクドナルドが大好きなのですが、かつて『ニューミュージック・マガジン』(現『ミュージック・マガジン』)では、マイケル・マクドナルドの『思慕』を酷評しています。

 

ameblo.jp

 

現在、ミュージックマガジン社が発行する雑誌やムックでは、良質のAOR・ヨットロック・シティポップの記事が多数掲載されています。隔世の感があると思った商業音楽ファンも少なくないようです。

  

 

歴史の流れからみると、サブカルチャーの権威のレビュー・評価といってもそういうものなのです。時代が変われば180度変わっていることが珍しくありません。

  

時代時代で、どういう音楽ジャンルをダサいと言ってこき下ろすと「オレ、かっこいい」みたいなイジメチックなトレンドがあるのです。

 

大衆音楽(ポピュラー・ミュージック)の好き嫌いについて突っ込んで分析すると、生まれた時から幼い頃、小中学生までの家庭環境だとか、受けてきた教育だとか、どのようなコミュニティで育ってきただとかに行きつく。

自分では選ぶことのできない『階級』、『人種・民族』等も基底にあるのです。

 

多くのプロミュージシャンが、幼い頃、親の影響で聴いた(聴かされた)音楽に決定的な影響を受けたことを証言しています。

あいみょんは音楽関係の仕事をする父親からロックの基礎であるビートルズを聴かされた。グレタ・ヴァン・フリートはクラシックロックの英才教育を受けて育った。ジェイ・ケイ(ジャミロクワイ)は幼い頃母がかけるスティーヴィー・ワンダーやスライ・アンド・ザ・ファミリーストーンを聴いて育ちああなった。

家庭環境は音楽の嗜好に決定的な影響を与えるのです。

 

下にマイケル・スタンリー・バンドのMVを貼っておきます。バンドメンバーのデーブ・スペクターが工場労働者の衣装を着てモップで床掃除している。(嘘です。他人の空似です。)

 

その前に大好きな38スペシャルの産業ロック期の大ヒットナンバーのMVを貼ります。

 

イケメンのMV主人公は、往年のオリビア・ニュートン・ジョンファラ・フォーセットのような髪型のお姉さんにフロアで踊ろうと声をかけアバンチュールを展開しています。

一方、見るからにワーキングクラスなキャップをかぶって上腕にびっしりタトゥーの入ったおじさんは、ひたすら缶ビールをかっくらい、曲の最後の方でひっくり返ってしまいます。

 

38スペシャルが音楽を届けようとしている対象の象徴、その姿が、このきっと不器用にしか生きられなかったであろう労働者階級のおじさんなのです。

 

◆38 Special - Caught Up In You (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=zg21Rkew874

  

◆He Can't Love You - Michael Stanley Band / MSB

「おれたちゃオハイオ州クリーブランドのワーキングクラスだぜ。」MSB(マイケル・スタンリー・バンド)は他に良い曲がたくさんあるのですが、このMVのバカさ加減、アホらしさは抜きんでいますね。

https://www.youtube.com/watch?v=HplvE-GXUtw

 

◆RachYO-ขวัญใจรถแห่ Feat.BenzNer[Official MV] Prod.NEiX

タイのこの系統の音楽は出身地域と密接に結びついています。

https://www.youtube.com/watch?v=AbewXq4wVUk

 

◆ソーシャルディスタンス音頭 (Social Distance ONDO) / 斎藤真文

レゲエは政治的かつ庶民の音楽で季節は夏なので良いですね。

https://www.youtube.com/watch?v=KDvR-BmPX2E

 

◆『Carpool Reactions』

『Carpool Reactions』のコンビが、サウスカロライナ州グリーンビルからテキサス州ダラスまでの約1,500~1,600kmの距離(青森市から下関市あたりまでのほぼ本州横断に匹敵する距離)を、日本のガールズバンドBAND-MAIDのライブを観るためにドライブするロードムービー風動画が非常に面白い。

車中で、流し、口ずさみ、ノリ、歌うアメリカの大衆音楽(ヒップホップ、ロック、カントリー等)。どういう曲調に強く反応しているかに要注目。佳境に入ってからかけるのが、「スイート・ホーム・アラバマ」(レーナード・スキナード)。

ライブ・ネイション(世界最大のブッキングエージェント)が、バンメをオハイオ州で開かれるハードロックとタトゥーがテーマのフェス『Inkcarceration Festival』にブッキングした根拠であろうファン層分析のデータが想像できます。

https://www.youtube.com/channel/UCCGpuSTDAy1ZpqecN1G39kA

ちなみにテキサスは彼らのホーム。 

popmusic.hatenablog.com

↓ やっぱ、見るからにファン層だいぶ違いそうですよね。www.barks.jp

ダーティー・プロジェクターズとテキサス・ヒッピー・コアリション、バンドだけじゃなくて聴いているファンの見てくれ、食の好み、住んでいる所・・・あらゆることが違いそうです。「どっちが正しい」「クソみてえな音楽流しやがって!」とかヘイトし出したら南北戦争するしかないわけで、争いを回避するには他人の好みを尊重し否定しないことしかありません。 

 

しかしこのダーティー・プロジェクターズ(DP)、自分の知っているDPと違うな。メンバーチェンジしたみたいで、これはこれ(今のDP)でなかなか良い音楽ですね。特にボーカル取ってるフェリシア・ダグラス良いじゃないですか。やっぱデヴイッド・バーンが絡んでないからかな。

(つい苦手な人の悪口出ちゃうけど気を受けましょうね。)

 

 

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