(2019.9.9更新)
ジョン・レノンの名曲「ビューティフル・ボーイ」は、ヨーコ・オノ(小野洋子さん)とジョン・レノンの息子、ショーン・レノンについて歌った曲です。
ショーン・レノンは、ヨーコ・オノの音楽活動と盛んにコラボレーションしている日本出身の女性が率いるロックユニットのチボ・マットのメンバーだったこともあります。
ショーン・レノンがガールフレンドのモデル・歌手であるシャーロット・ケンプ・ミュールと組んでいるセレブリティなユニット・バンドが、『The Ghost of a Saber Tooth Tiger(ザ・ゴースト・オブ・ア・セイバー・トゥース・タイガー)』。
シャーロット・ケンプ・ミュールは、2018年からベーシストとして、Uniというバンドも新しく組んでいます。
シャーロット・ケンプ・ミュールが2019年8月19日付で、旭日旗がデザインされたTシャツ姿をインスタに上げたところ、韓国系ネチズンから問題視する指摘の投稿があり、それに対し、シャーロット・ケンプ・ミュールが歴史認識の相違についての返信をしたことが話題になりました。
上の3葉のインスタがその乗馬の時に着用した旭日旗Tシャツです。
『パール・ハーバー’79』、セックス・ピストルズと並ぶロンドンパンクを代表するバンド、ザ・クラッシュのアメリカデビュー盤(UKデビュー盤『THE CLASH(白い暴動)』を基にアメリカ市場向けに編集された盤)を日本市場に出すにあたり、ボーナストラックとしてシングル盤曲を追加し、オリジナルの全面帯をつけ、『パール・ハーバー’79』としてリリースしました。
シャーロット・ケンプ・ミュールが着用しているTシャツは、このザ・クラッシュ『パール・ハーバー’79』をモチーフとするTシャツのようです。
(他には、ロンドン・パンクの主要バンドとして、ストラングラーズ、ダムド、ジャム、トム・ロビンソン・バンド、シャム69等があります。)
この、ザ・クラッシュ『パール・ハーバー’79』Tシャツが、ザ・クラッシュのオフィシャルマーチのヴィンティージTシャツなのかどうか私にはわかりません。
英語で検索すると、『The CLASH Authentic 1979 Pearl Harbor '79 T SZ』というシャーロット・ケンプ・ミュール着用と同じデザインのTシャツが流通しています。つまり、該当するTシャツはもともとは日本市場限定で出したものかもしれませんが、往年のザ・クラッシュのオフィシャルヴィンテージTシャツの可能性があります。
英米の有名どころのミュージシャンの日本でしか手に入らない限定商品(レコード、マーチ等)が、海外のファンのニーズをもとに海外市場で『輸入盤』として流通することは通常よくあることです。
ザ・クラッシュ『Pearl Harbor '79』ジャケットカバー(めくると本体ジャケットが出てくる仕様)のアートディレクションは、パール・ハーバーを爆撃した日本の爆撃機をモチーフにしており、旭日旗’が中央下部にごく小さく挿入されています。
『Pearl Harbor '79』のコンセプトでTシャツをデザインしようとしたとき、旭日旗モチーフを強調して用いられる可能性は高いでしょう。
もう一種類、神風特別攻撃隊「敷島隊」隊長の関行男中佐が旭日旗の鉢巻きをしたデザインのTシャツも流通しています。
シャーロット・ケンプ・ミュールと韓国系ネチズンの旭日旗デザインTシャツに関する議論は、該当インスタが上げられた8月19日以降のことですから、2週間以上たった9月上旬の現在、収束しただろうと思っていたところ、どうも依然収束していないようです。
9月6日現在、シャーロット・ケンプ・ミュールの8月19日付の『旭日旗クラッシュTシャツ着用写真』はもちろん、それ以外の最新のインスタ写真にも、ハングル表記の投稿が目立ちます。
It is clear that many of the hundreds of Koreans sending me violent threats, calling me a Nazi, telling me they are glad about the Fukushima disaster, insulting my mother for being Japanese, and sending me photos of… https://t.co/swwhItoGad
— Sean Ono Lennon (@seanonolennon) August 29, 2019
ショーン・レノンが、インスタで、『これ(旭日旗Tシャツ)は、イギリスのパンクバンド、クラッシュの「パール・ハーバー」のTシャツで・・・』と説明していますね。
この件は、東アジアで隣接し歴史認識で相違のある日韓両国のナショナリズムに関する話題のため、普段、音楽、ロック等のポップカルチャーに関心のない方面からのノイズが大きくなる可能性のあります。
2019年9月上旬、中国関連情報を主に扱う日本語ニュースサイト『レコチャ』(レコード・チャイナ)が『騒動ネタ』として取り上げられているのを見て「なんだかなぁ。」と思ってしまいました。
音楽的背景に関心を持って取り上げてくれるのならいいのですが・・・。
(2019.9.9追記)
ザ・クラッシュの関行男中佐の旭日旗鉢巻をモチーフとするTシャツは、バンドTシャツ専門店等の情報によれば、イギリスの老舗バンドTシャツメーカー『Fifth Column』(フィフスコラム)の製品で復刻版が流通しているとのことです。
神風特攻隊 関行男 中佐の写真を使用したクラッシュの有名なバンドTシャツ フィフスコラム製オフィシャル品 在庫限り
1977年から続くUKの老舗バンドTシャツメーカー Fifth Column(フィフスコラム)が、創業時当時のデザインを自ら復刻プリントしたTシャツのデッドストック品です。(※現在は復刻プリントも生産終了)
The Clash(クラッシュ)はたびたび日本のシンボル SAMURAIのイメージを使用することで知られるバンドですが、このTシャツデザインでは、レイテ沖海戦において特攻しアメリカ海軍護衛空母 セント・ローを撃沈した「敷島隊」の隊長、関 行男 中佐の写真が使用されています。
また他にも1982年の東京公演「Kamikaze Clampdown (Live In Tokyo 1982)」において神風のイメージが使用されています。旭日旗の保守的イメージと裏腹に、「団結」が日本では真逆の左翼的キーワードであることを知らなかったジョー・ストラマーが微笑ましい神風ツアーでした。
https://www.beat-bomb.com/clash-kamikaze.html
韓国国内では既に14年前の2005年に、TVの音楽番組の出演者(パンクバンドRUXのサポーターか?)が、ザ・クラッシュの上述の旭日旗をモチーフとしたT-シャツを着用したことにより、反対派、賛成派による議論を引き起こした経緯があります。
◆Beautiful Boy (Darling Boy) - John Lennon
https://www.youtube.com/watch?v=Lt3IOdDE5iA
◆THE GOASTT (The Ghost of a Saber Tooth Tiger) Tiny Desk Concert - Full Live.
https://www.youtube.com/watch?v=aVOcWxB_S0E
◆UNI - "Mushroom Cloud" (Live at JITV HQ in Los Angeles, CA 2018
https://www.youtube.com/watch?v=uqaRWicsxrg
◆The Clash - I Fought the Law (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=AL8chWFuM-s