タイから、リードボーカルにギター、キーボード、ベース、ドラムスの4人のリズムセクションとトロンボーン、サックス、トランペットの3人のホーンセクションにより成る8人編成のポップ・ソウルのガールズバンド、SUPERSATREEがデビューしました。
1stMVの公開と同時にWebメディア『HAPPENING AND FRIENDS』にインタビュー記事が掲載されています。
記事によると、SUPERSATREEは、バンド結成以前より音楽活動・楽器演奏のキャリアがある実力派のメンバーで、音楽性に注目して欲しいとアピールしています。
また、インタビュー中、この編成(歌手+リズムセクション+ホーンセクションが全員女性)のバンドは今までに例を見ないとのメディア側の発言も読み取れ、チャレンジングなプロジェクトであるといえます。
ホーンセクションを含む楽器編成から、SUPERSATREEの音楽性は、ジャズ、ブルース、リズム&ブルース、ファンク、スカ等のアメリカやジャマイカの黒人音楽(ブラックミュージック)を基礎とするであろうことが推測できます。
インタビューでは、英米のミュージシャンやバンドの名前が挙げられていないため、SUPERSATREEが受けた影響の系譜を読み取ることはできません。
同様のブラックミュージックをソフィスティケートさせた音楽であり、東南アジアをはじめアジアでも再評価・流行が進む1980年代の日本のシティ・ポップやアメリカのAORリバイバル(ヨット・ロック)への意識・目配せは、商業音楽として当然あると考えるの自然です。
SUPERSATREEの1stMV「LET JOY」とほぼ同時に発表された同曲のライブMV (Live Session at CODA)では、メンバーの衣装・髪型はレトロチックを意識しているようにも見えます。
ガールズバンド大国の日本では、商業ベースで活動するホーンセクションの入ったガールズバンドはほとんどがスカ系の音楽性です。ソウル、ブルース、ファンク系のバンドはあまり例がありません。
SUPERSATREEの活躍を大いに期待したいところです。
◆SUPERSATREE 「LET JOY」
ซุปเปอร์สตรี - ปล่อยจอย (Official MV)
https://www.youtube.com/watch?v=cqmNt1klzD8
◆ซุปเปอร์สตรี - ปล่อยจอย [Live Session at CODA]
https://www.youtube.com/watch?v=6yUMV_83HJ8
◆Hamish Stuart & ACM Student Band - Pick Up The Pieces
ブラスバンド(ビッグバンド)、マーチングバンド、ファンクバンドのスタンダード曲、アヴェレージ・ホワイト・バンド(AWB)「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」。
AWBのオリジナルメンバー、ヘイミッシュ・スチュワート(1990年代にはポール・マッカートニーのバックバンドでバンマス的ポジションで仕事をしていました。)が鬼のギターカッティングでACM(ジェフ・ベックのバンドで弾く女流ギタリスト、カーメン・ヴァンデンバーグも卒業生)の学生さんを指導しています。卒業公演でしょうか?。
ヘイミッシュ・スチュワート名人のリズムキープを聴いてみましょう。
AWBのオリジナルメンバーのリズム隊はとにかく強力で、ギター一本、ベース一本、ドラムだけ、どの楽器一つだけでもリスナーを躍らせることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ccx26aCQW6c
◆吾妻光良 & The Swinging Boppers 『ご機嫌目盛』Music Video(Short Ver.)
https://www.youtube.com/watch?v=jC2v1Cz8lq4
写真は以下のインタビュー記事へのリンク
◆SUPERSATREE オフィシャルFB
https://www.facebook.com/supersatree/