カナダのハードロック・ヘヴィメタルバンドというと、ラッシュ、トライアンフあたりが有名デス!
実写版・実話版の『スパイナル・タップ』ともいえるドキュメンタリー映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』に描かれた元祖スラッシュメタルのアンヴィル(Anvil)も実はカナダ出身。
映画の中で、2000年代に入ってから、起死回生をかけて出かけたヨーロッパツアーで出演したフェスで、マイケル・シェンカー等の有名どころに話しかけるも、「アンヴィル?!誰、お前?」と対応されてしまうシーンがあります。
日本のメタルダンスユニットBABYMETALは、2015年6月15日(月)、イギリスの音楽誌「Metal Hammer」が主催するゴールデンゴッドアワーズ2015で『ブレークスルーアーティスト賞』を受賞しました。
BABYMETAL、「METAL HAMMER」アワード受賞&DragonForceと共演 - 音楽ナタリー
この授賞式で、司会者兼プレゼンターを務めたのがアンスラックスのギタリスト、スコット・イアン。
スコット・イアンとBABYMETALのメンバーとの授賞式での会話に、映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』を基にしたジョークがはさまれていました。
◆スコット・イアンの科白
「BABYMETALは(事前に司会のオレに挨拶するため楽屋に入ってくるなり)、
『Hi !(ハーイ !), We are BABYMETAL !(私たちはベビーメタルです !。)』
って言ったんで、思わず俺は、
『うおっ! てっきり、Anvil(アンヴィル)かと思ったぜ。』
って応えちまったぜ。」
これはどういうジョークかというと、上述の映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』に描かれたシーンがもとになっています。
2000年代のヨーロッパのフェス等で、アンヴィルのギター・ボーカルのスティーヴ "リップス" クドロー が、1970年代にステージで一緒になったことがある大物ミュージシャンたちに「ハーイ、アンヴイルのリップスだよ!元気してたかい!」と親し気に話しかけるも、「誰、お前?」という反応を返されるというシーンです。
BABYMETALは、このアワードで、今年活躍が期待されるアーティストに贈られる『BREAKTHROUGH賞』を受賞しました。
つまり、ヘヴィメタル(HR/HM)界で、”日の出の勢い”のバンドで、業界界隈じゃ誰でも知っているのに、くすぶりで忘れ去られた存在だった2000年代のアンヴィルみたいな律儀な挨拶をされちまったぜ、というのがスコット・イアンのジョークの趣旨なのです。
◆映画 『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』 予告編
映画 『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』 予告編 - YouTube
◆Anthrax 「Carry On Wayward Son」
アンスラックスによるアメリカンプログレッシヴハードロックの雄カンサスのスタンダードナンバーのカバー。
Anthrax "Carry On Wayward Son" - YouTube
◆The Metal Hammer Golden Gods Awards 2015 Part One | Metal Hammer
スコット・イアンとBABYMETALの授賞式でのやりとり。
The Metal Hammer Golden Gods Awards 2015 Part One | Metal Hammer - YouTube