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KOHHのbabymetalに匹敵するかまたはそれ以上の光速での急上昇

話題のヒップホップMC、KOHHを初めて聞いたのは、2年くらい前だったでしょうか。”リバーサイドモブ”のドキュメント映像によってです。その頃はまだPVの数もわずかだったように思います。”貧乏なんて気にしない”という素朴で力強い曲に非常に強い印象を持ちました。

それから2年間でのKOHHの日本のヒップホップシーンでの急上昇、そして海外からの認知、注目の急上昇は、まさに日の出の勢い、光の速さとしかいいようがありません。ほぼ同時期に海外のロック・ポップシーンでブレイクしたbabymetalと同等か、それ以上のスピードを感じます。2年前に貧しさと希望を素朴に等身大で歌った(ラップした)若者は、2016年の現在では、ファッション雑誌を飾るアイコンとなり、成功者として若者たちの憧れとなっています。

2015年に開催された日本のEDMフェス、Ultra Japan 2015において、2日目のトリを務めたSkrillexのライブではbabymetalが客演。もちろんbabymetalの登場前ですが、SkrillexはKOHHの曲をかけています。意識しての選曲でしょう。選曲の軸の一つとして、”勢いのある日本出身のアーティスト”というコンセプトを置いたのではないでしょうか。

そして2016年、Fuji Rock Festival 2016 の出場者としてbabymetalとKOHHが同時に発表されました。KOHH26歳、babymetalのsu-metal18歳、moa-metal・yui-metalともに16歳。

アイドルグループの中でbabymetalは60歳代の高齢男性ファン層を有する数少ないグループです。それは、ビートルズからウッドストックニューロックの時代を経験したベテランの洋楽ファンが、日本のロックの50年間に及ぶ英米ポピュラーミュージック市場への挑戦の夢の実現をbabymetalの海外進出成功に重ねているからでしょう。
プレスリー、ポール・アンカニール・セダカらの影響によって生まれた和製ロカビリー、そして、ビートルズらブリティッシュインベイジョンの影響を受けて生まれたGS(グループサウンズ)、日本にロック系のポピュラーミュージックが成立してから50年前後経ちます。その間、数多くのミュージシャン達が英米のマーケットに挑戦してきました。

日本のロック、ブラックミュージック系のポピュラーミュージック50年間、それ以上の歴史を踏まえて出現したbabymetalやKOHHのさらなる活躍を心から祈念いたします。

 (追記:2016年9月22日)
最近、KOHHの「DIRTⅡ」と、yonigeの「かたつむりになりたい」を良く聞いています。
どちらも日本語を鋭く使った作品です。
複数の人が指摘しているように、KOHHの音楽性とそのキャラクターからは、アメリカの黒人音楽のブルースとそのプレイヤーであるブルースマンのキャラクターとの共通点を強く感じます。
KOHHの音楽とは、ブルースマンの資質を強く持つ現代のアーティストによる、”ともにブルースを重要なルーツに持つポピュラー音楽であるロックとヒップホップの再統合”という意味を持つのかもしれません。