Kamikaze だ!Kamikazeのキュートでキッチュなタイポップアイドルの世界観が蘇った!
2019年12月に発表されたタイの新人アイドルグループRedspin(レッドスピン)が発表したMV『FANZONE (แฟนโซน)』を観た時、思わず声を上げてしまいました!
タイのキッズとティーンエイジャーに向けたポップス市場を2010年代半ばから完全に席巻した韓国のK-POP、そして2018年からのBNK48が引き起こした日本型女性アイドルグループの爆発的ブーム。
タイポップアイドルにとって長いトンネルを経て2020年代に向かおうとする2019年の年末。
なぜタイの新人女性アイドルグループRedSpinは、こんなにも伝統のKamikazeの女性アイドルグループのマナーに沿っているのか?!
新人アイドルグループRedSpinが強く放つ往年のタイのアイドル王国「Kamikazeらしさ」とは一体何なのか?
Kamikazeらしさ、それは、学園を舞台に、イケメンの転校生やら体育コーチやらの登場に胸をときめかせたヒロインが、イケメンの気を引こうとするものの空回りし、ドリフターズのコントのようにドタバタを繰り広げることです!。
Kamikazeの麗しくもキュートな女性アイドルグループが学園生活を演じ、ヒロインは友人たちから、「抜け駆けしたわね」とばかり白い目で見られるのがお約束。
「考えるな、感じろ!」
つまり、Kamikazeのアイドル達が表現しているのは、考えることに距離を置いたわかりやすさ、ポップさであり、小学生でもわかる親しみやすい世界観です。
それでは、なぜRedSpinはこんなにもKamikazeを感じさせるのでしょうか?!
なんと、RedSpinをデビューさせたレーベル『BH BrickHouse』は、KamikazeのプロデューサーだったThutzが立ち上げたレーベルなのです。
そして音楽制作は、Kamikazeのエグゼクティブプロデューサーだったエーフ・ナロンサック(AFU Narongsak Sribandasakwatcharakorn)が率いる制作集団DemoLab!
つまり、RedSpinという女性アイドルグループは、Kamikazeの黄金時代のスタッフが再び集って2020年代に向けてタイアイドルの姿を問う気合の入ったチーム!
MVのコメント蘭には「T-POP」「Kamikaze」とのタイ語のコメントが目に付きます。
K-POPの市場席巻と日本型女性アイドルグループ大ブームの長いトンネルを経て蘇ったKamikazeテイスト。
みなさんはどう感じられますでしょうか?
◆RedSpin (เรดสปิน) - FANZONE (แฟนโซน) [Official MV]
เข้าเขต FANZONE แล้วห้ามออกนะเธอ 🥰🥰🥰 MV มาแล้ววววว มาดูกันเร็วววว ชอบไม่ชอบบอกด้วยน้าาา💕❤️💕❤️ #FANZONE #RedSpin pic.twitter.com/ciM6UiNknM
— RedSpin Official (@RedSpin_bh) 2019年12月11日
https://www.youtube.com/watch?v=GgVjHOx9kho
◆Kamikazeとは?
『Kamikaze』(RS Kamikaze)とは、日本でも人気の高かったNeko Jump(NEKO JUMP, ネコジャンプ,เนโกะ จัมพ์)やFour–Mod(フォーモッド,โฟร์-มด)、FFK(Faye Fang Kaew,フェイ・ファーン・ケーオ,เฟย์ ฟาง แก้ว) 等をはじめとする人気アイドルを多数抱えたタイのティーンエイジャー向けアイドルレーベルです。
Kamikazeの設立は2007年、全盛期は2014年頃までで、2015年に大幅に戦線が縮小され、2017年には事実上活動停止していました。
日本のAKB48のタイ・バンコクをホームとする海外姉妹グループBNK48の人気爆発の背景にも、タイ伝統のアイドル王国「Kamikaze」の実質的な活動停止によって生じた『アイドル大空位時代』が影響しているのではないかというのが私の見立てです。
女性アイドルグループとそのファンという観点からは、2017年から2018年にかけて、”タイ国内の強力な競争相手の不在”の状況があったように見えます。
本来ならば、日系のノウハウを投入したアイドルグループの立ち上げ(現地生産)に対し、タイ・バンコクの地場・民族系のアイドルを代表するkamikazeレーベル所属の女性アイドルグループ群が迎え撃つ立場にあったのではないかと思っています。
しかし、kamikazeレーベルは、2015年に中心人物であったエグゼクティブプロデューサーのエーフ・ナロンサックさんの離脱に伴い、立て直しを図るも、2016年から2017年にかけて大幅に戦線が縮小し、実質開店休業状態(殆どのグループが卒業、移籍、解散、活動停止等)になってしまっていました。
このことによって、タイの芸能界において『権力の空白』ならぬ『女性アイドルグループ覇権の空白』が生じていたように見えるのです。
全盛期のKamikazeの世界観!
◆[Official MV] ภาวะโลก LUV : Seven days(セヴン・デイズ)
Seven days(セヴン・デイズ)はKamikazeレーベルの人気アイドル達のオールスタースペシャルユニット。
https://www.youtube.com/watch?v=fmzOEJKxzhY
◆[Official MV] จะมีสักวันที่เป็นของฉันมั้ย : Seven days
https://www.youtube.com/watch?v=3OWYVhC-a-I
◆[MV] คำถาม (My Question) - FFK(Faye Fang Kaew、フェイ・ファーン・ケーオ、เฟย ฟาง แก ว)
https://www.youtube.com/watch?v=kNRMhrqBImg
◆[Official MV] อย่ามากมาย : Siska (Lipz project)
https://www.youtube.com/watch?v=1Z9uIIuaxTw
◆かつて栄えたタイのアイドル王国ともいうべきKamikazeの10年間の歴史の総括を試みるドキュメント。
◆同じくKamikazeの10年間の歴史・業績の報道『THE STANDARD』
◆KamikazeのMV集!
◆日本デビューし人気の高かったNeko Jump
RedSpinの往年のKamikazeのアイドルを思わせるショット!
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