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そろそろBAND-MAIDのジェンダーフリーなメッセージについて解釈すべきタイミングだ・・・

 

amazon始め各レビューサイトにBAND-MAID『CONQUEROR』のレビューが掲載され始めました。

 

上り調子のバンドは次々と最高傑作を更新できるもので、BAND-MAID『CONQUEROR』は、ビートルズでいえば『ホワイトアルバム』的な作品かもしれません。

 

多彩な傾向の楽曲により成るものの各曲とトータルのクオリティは高い。

 

最近のインタビューでは、メンバーは、ジェンダーフリー的思想、主張を徐々に隠さないようになってきている感があります。

 

BAND-MAIDのメンバー、小鳩ミクさんと彩姫さんの直近3年程度の発言を追うと、制作方針をグリップしているのがわかります。時系列でみていくと、バンドが完全に制作をグリップしたのは、2016年11月リリースの3曲入りシングル『YOLO』(カップリング曲「Unfair game」「matchless GUM」)の頃ではないでしょうか。

 

そして、MVやヴィジュアル等の制作もバンドがグリップし、意図を反映することができるようになったのでしょう。

 

制作の全領域をグリップしているバンドのMVの演出等は、アーティストによる楽曲の公式解釈と受け止めるのが適切です。

 

例えば、『CONQUEROR』には収録されませんでしたが、おそらく制作期間が重複しているであろうシングル曲「start over」。

 

「start over」が重要なのは、ジェンダーフリーなメッセージを強力に主張している点です。

 

MVの主人公の女性は、コンバット・ロックなクラッシュ風の短髪のDV男と別れ、喪失体験を抱えながら茫然自失の中から独り立ち上がり、再生と自立を目指します。

 

「DICE」(前作『WORLD DOMNATION』収録曲)MVでは、自由奔放に楽器を弾くお姉さん達(BAND-MAID)の背後で、典型的な日本の制服姿の女子中学生が目隠しをされ、ペルソナであろう人形を抱え、椅子に座っています。

 

楽曲の最後では、少女は目隠しを外し、立ち上がり、外光の差し込む方へと歩み出します。

少女、女性に対する社会規範(ジェンダーコントロールも含まれるという解釈が可能でしょう)や、悪い面ではミソジニーを破り、自立に歩み出すプロセスを明確に描写しています。

 

メッセージ性が高いのです。

 

バンドメンバーが揃って観戦したU2は、アイリッシュアイルランド人)という背景もあり、デビュー以来、一貫して社会的課題に対して明確な主張をしているバンドです。

 

U2は日本公演で、ロック、ソウル、ファンク等の思想面のOSといもいえる米公民権運動のアクティビスト的文脈で、古今東西の女性アクティビストをスクリーンに投影する演出を行いました。

 

女性解放運動や障害者の地位向上運動等は米公民権運動の直接的影響のもと発展した歴史的経緯があります。

 

アフリカン・アメリカンの地位向上運動を通して確立した運動方法が、それ以外の少数者の地位向上運動へと伝播していったのです。

 

BAND-MAIDが、世界トップのロックバンドのライブで社会的主張の演出を体験し、自分達の姿勢に自信を持った可能性はあります。

 

BAND-MAIDのファンサイト、私設BAND-MAID研究所さんの情報によれば、直近の関東でのBAND-MAIDお給仕(ライブ)の客入れSEは、RATM(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)1バンドの曲のみをかけているそうです。

(自分も一本は同じライブを観戦していましたが、開演ギリギリの入場でSEを識別できませんでした。)

 

RATM(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)といえば、マイノリティの立場に立って明確に政治的なメッセージを発することで有名なバンドです。

 

もし、客入れSEにRATM(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)を積極的にかけるバンドが存在すれば、そのバンドは、「言おうとしていること(主張)があるんだな。」と解釈します。

 

MVでのジェンダーフリー的メッセージ、客入れSEはRATM(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)、少数者(アイリッシュ)ポジションから一貫して社会的発言・活動を行ってきたU2への共感、インタビューで隠さなくなってきたジェンダーフリーについての関心、意見・・・。

 

twitter.com

 

音楽ライターの阿刀“DA”大志さんは、それまで日本のロック界隈からは、”地下アイドル系の企画モノ”的とらえられ方をされていたBAND-MAIDの海外進出のきっかけとなった2016年5月のロンドンコミックコンでのライブの反響に関し、的確なレビューを書かれました。以来、阿刀“DA”大志さんは、一貫してBAND-MAIDについて高いクオリティのインタビュー、記事を執筆されています。

 

阿刀“DA”大志さんによるBAND-MAIDに対する最新のインタビューで、彩姫さんは、インタビュアーに”心を許している”(?)のか、以下のように明言しています。

 

SAIKI あと、若いご主人様、お嬢様(BAND-MAIDファンの呼称)の割合が増えてきて、その方々にどう見せるかを固めていますね。

──なるほど。

SAIKI もともと自分たちがやりたいことをやったらいろんな方に受け入れてもらえたし、世界観を作り込まないのがよかったんだという実感があるので、その軸はブレないようにしています。今、世界の価値観がジェンダーレスになってきてますけど、BAND-MAIDの曲もそこに通ずるものがあると思うので、性別も人種も何もかも超える曲を作って、自分たちの音楽で世界にいい影響を与えられたらと考えるようになりました。

 

彩姫さんは、ここまで言い切っているのです。

  

20代の彩姫さんの指す「若い人」とは、10代から20代前半位の年代でしょう。

 

『若い世代を対象に、旧い世代が完全に解消することはできなかった、性別や人種による壁や差別等を超えていくことに、自分達のバンドの音楽を通して貢献していく。』

 

彩姫さんのバンドのヴィジョンと、ジェンダーフリー、マイノリティーに関する発言を要約するとこうなるのではないでしょうか?

 

商業音楽、「売れればなんでも良い」というのも一つの考え方ですし、売れなければ何も始まらないのも事実です。

 

しかし、社会に、世界に対して主張すべきことがある、世の中を良くしていくために音楽を通して影響力を発揮したいと考え、取り組む”志”は尊重すべきものであり、アーティストにとって重要なモチベーションです。

 

ただし、16歳の環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんに対する態度に見られるように、『主張する女性』に対して、中高年の男性が煙たがる傾向が強いことも事実です。

 

そこらへんの感覚、温度を、芸能界の表裏を知り尽くしたプロデューサー感覚を持つ司令塔、小鳩ミクさん(自称810歳の鳩)が、『ポッポ』言ってけむに巻き、彩姫さんを守っています。

 

頭の良い人が道化を演じているのが見え見えですが、だまされたふりをして、あるいは気付かないふりをして、何も考えずにロックンロールを愉しむ感覚で接することもBAND-MAIDは否定したり拒絶したりはしません。

 

2016年5月末のロンドンコミックコンのテントステージのライブでは、アニメ・マンガ・ゲーム・コスプレファン以外にも、タトゥーが入ったロック・メタルファンが目に付きました。そして、BAND-MAIDのライブについてHR/HMラウドロックを得意分野とするカリーナ・ローレンスさんが絶賛し、ヨーロッパデビューと人気獲得を予告するレビューを書かれました。

 

その時、BAND-MAIDがハードロックバンドとして全米を席巻するという夢を見たことは事実です。

 

しかし、その考えは今は変わっています。

 

20歳前後で注目を集め始めたハードロック/クラシックロックのグレタ・ヴァン・フリートは当時、判断基準はライブのキャリアが主ですが、実力的にはBAND-MAIDの方が上と見ていました。

 

しかし、あっという間に(文字通り数か月間で)グレタ・ヴァン・フリートはBAND-MAIDを追い抜き、有力フェスで大観衆を前に演奏する世界的な人気バンドに出世しました。

 

「日本人のガールズバンドは、アメリカ人の白人男性のハードロックバンドとがっぷり4つに組むような競争をすべきではない。」、それが今の考え方です。

 

白人男性のハードロックバンドなら、ダーティー・ハニー(DIRTY HONEY)のお兄ちゃんたちに任せておけば良いのです(グレタ・ヴァン・フリートより実力は上と感じます。その理由は、下積み生活・経験から来るグルーヴです)。

 

ダーティー・ハニー(DIRTY HONEY)を、現役のハードロック・ヘヴィメタルの強烈な親父達、ガンズ・アンド・ローゼズが2日間OAに起用し、モトリー・クルーのニッキー・シックスがSNSで楽曲を良いねと紹介するなどして推しています。

 

デフ・レパード、ポイズン、ジョーン・ジェットというメンツ、日本でいうと狩人とフィンガー5山本リンダさんが出る同窓会コンサート的なライブをするモトリー・クルーのニッキー・シックスはダーティー・ハニー推し。

↓ 意訳すると『おニューでイカしたロケンロールだぜベイベー!(にっきー♡ 61歳)』の意。

twitter.com

 

アメリカの白人男性のハードロックの牙城は、日本のガールズバンドが真っ向から攻略するにはなかなかに手ごわいように見えるのです。

 

白人男性の音楽、ハードロックやヘヴィメタルには、暗黙の了解的なジェンダーミソジニーや人種についての意識がないとは言い切れないような気もします。

 

そして、海外経験の多いBAND-MAIDのメンバーは、そこのところを肌感覚で良くわかっているはずです。

 

BAND-MAIDは、ガンズ・アンド・ローゼズモトリー・クルーやディープ・パープルやジューダス・プリーストの前座から出世することより、ジョニ・ミッチェルリッキー・リー・ジョーンズに近いポジションを取って、武器としては伝統の必殺技、アニメ・マンガ・コスプレ・ゲーム剣を磨く。

 

リスナーとしては、ややこしいことは考えずに、ロケンロールとして、J-POPとして、邦ロックとして楽しむのも良し。

 

策士、小鳩ミクさんのヴィジョンと戦略・戦術を信頼し応援していきましょう。 

 

◇Play God - Ani DiFranco and her daughter Petah

アーニー・ディフランコは、ある意味ニューヨークのリベラル(Liberal)な空気、温度を代表するようなアーティストで、その空気、温度は、保守的なハードロック親父が非常に苦手とするものかもしれません。ちなみにBAND-MAID『CONQUEROR』の「Liberal」(リベラル)という収録曲の歌詞は、非常にラジカルな内容です。レボリューションを歌うところがビートルズの『ホワイトアルバム』的かも。

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◇Ani DiFranco - Not a Pretty Girl - 9/17/2018 - Paste Studios - New York, NY

"嬢メタル"のBRIDEARについて書いた自分のブログのページを開いたら浜田麻里さんの35周年武道館公演のブルーレイ・DVDの広告が表示されいて、これは全く正しいと思いました。YouTubeでアーニー・ディフランコを検索したら乃木坂46のネズミのコスプレ姿のパソコンの広告が配信されていて、アーニー・ディフランコとはちょっと違うんじゃないと思ったけど、思わず齋藤飛鳥さんの広告をクリックしてパソコンのスペック見ちゃったぞ。

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◇Dirty Honey - Rolling 7s [Official Video]   

最近は、純粋、純生のハードロック(ハードなロケンロール音楽)ならば白人男性のお兄ちゃんに任せた方が良いのかもしれないという風に考えるようになってきました。アメリカでの生活経験からくるカントリーとブルースのタメ、ノリが重要なカテゴリです。BAND-MAIDの『CONQUEROR』のハードロックに寄せ過ぎず、邦ロック、J-POP要素等のバラエティに富ませたバランス、方向は正しいと思います。

この曲を聴いて、ギブソンレスポールで弾く『♪デーデレデレデレデレっ♪♪』というリフが頭にこびりついて離れなくなったら、貴方も立派なロケンロール脳。ロケンロール(ハードロック)は何も考えない『無我』の心境で身をゆだねると最高なんだけど、BAND-MAIDのメンバーは、頭が良くて考えて主張もするタイプなので、何も考えないロケンロールには留まらなさそう。

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