タイ・チェンマイのアイドルグループ、ソメイヨシノ51(SY51)が、TVのショウ(何かのアワードかもしれません)に出演した時の動画が公開されました。
イントロを聴いた瞬間、 ポップス/ロックのスタンダードナンバー「プリーズ・ミスター・ポストマン」(マーヴェレッツ、ビートルズ、カーペンターズのナンバーとして有名)かと思いました。
いや、違う曲ですね。
タイの2000年代後半の女性3人組ボーカルグループ「Pop Angels」のヒット曲「รักอยู่หนใด」(愛はどこへ行ったの?)のカバーです。
オールディーズ、アメリカンポップスの要素を抽出して再構築して作曲されたヒット曲のパターンですね。雰囲気が良くでています。カバーも多くされています。
2000年代以降、日本のアイドルグループで、アメリカンポップス、オールディーズを真正面から取り上げてくれるグループはほとんど目にしません。なので、ソメイヨシノ51(SY51)のこのパフォーマンスは新鮮です。
思わず連想したのが、イギリス、アイルランドの出身者によりなる女性ボーカルグループ、「サタデイズ」(The Saturdays)のカーペンターズのトリビュート企画での「Mr.Postman」(プリーズ・ミスター・ポストマン)のパフォーマンス。
リップシンク(口パク)云々を、ヤボにツッコむ嗜好はないのですが、「サタデイズ」(The Saturdays)の方は、ミキサー(音響技術者)が頑張っていますね!という感じですね。
ソメイヨシノ51(SY51)、2019年春のバンコクでのデビューパフォーマンスでは、ダンスパフォーマンスに合わせ、スタジオ音声音源を流し、ミキシングのバランスで肉声のボリュームを絞ってステージ上での肉声は殆ど聴こえなくする、いわゆる”リップシンク”(口パク)でした。
しかし、直近半年の現場は、殆ど生歌主体にシフトしているように見え(聴こえ)ます。
どんな現場でも、基本生歌で通すということは、ダンスパフォーマンスしながら発声できる体力(フィジカル)の訓練を常時しているということです。
フィジカルな説得力、圧力が、パワフルなパフォーマンスのベースになっているところが、ソメイヨシノ51(SY51)の魅力です。
2019年年末の大阪でのパフォーマンスの反響も期待しています!
◆รักอยู่หนใด | โบว์ เปรี้ยว พิม SY51 | 7 สีคอนเสิร์ตออนทัวร์ | Ch7HD
メインのMCは11月末の福岡来日メンバーのEye(福岡ではNallでした)。溌剌としたキャラで元気一杯のグループのイメージを牽引しています。
◆The Saturdays - Mr Postman - Celebrating The Carpenters
英米の芸能界では、日本に存在する、歌唱力を全てそぎ落とし、ルックスの親しみやすさに特化する所謂「日本的」アイドルグループというのは存在しません。
若手のアイドル性の高いグループというのは存在するのですが、少なくともスタジオ音源では一定の歌唱力を求められ、あくまでエンターテイナーという存在感が必要です。
◆Please Mister Postman (Live At The BBC For "Pop Go The Beatles" / 30th July 1963)
元祖アイドル、ビートルズBBCセッション「プリーズ・ミスター・ポストマン」。この時代はリップシンクの技術は発達していなかったので、もちろんビートルズの三声ハーモニーは肉声。
https://www.youtube.com/watch?v=GQHG6dJ3lPQ
日本(福岡?)でのソメイヨシノ51(SY51)。イベントでは切込隊長役のEye、正統派アイドルのPloypim、若手やややんちゃキャラPlammyの3人。
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