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【CGM48】AKS・BNK48はなぜ北タイ進出を急ぐのか?現地では「SY51負けないで!」のエールも【チェンマイ】

 

 

タイの国民的アイドルグループBNK48の運営企業BNK48 Officeが、日本のアイドルグル―プAKB48のタイ国内フランチャイジー2店舗目として北部チェンマイに「CGM48」を設立することを発表しました。

 

「CGM48」の立上げには、日本のフランチャイザー本部のAKSも全面的に支援することを表明しています。

 

発表直後からタイのアイドルヲタ界が騒然となったのは、やはりチェンマイをホームグラウンドとするご当地アイドルグループSY51(SomeiYoshino51、ソメイヨシノ51)との関係。

 

SY51は、当初チェンマイホームのローカルアイドルかと思われていましたが、バンコク始め全国区で人気となっているからでしょう。

SY51の全国区での人気上昇は、もしかすると運営の当初の想定を上回るものかもしれません。

 

人気の理由・背景は、2017年から2018年にかけ、日系ノウハウを投入した女性アイドルグループBNK48AKB48の海外フランチャイジー)の人気爆発がタイの新しいアイドル市場を開拓したことがあります。

タイ人の若者が東アジア発祥の芸能メソッドをまとった新しいスタイルのアイドルへの需要が増大し、SY51はそのニーズに応えられる存在・グループだということでしょう。

  

 

「CGM48」については、BNK48 Officeと日本のAKS海外事業部が、どの程度前からタイ北部チェンマイAKB48姉妹グループの設立を検討してきたのかはわかりません。

 

おそらく、1年以上前、最短でも半年以上前から検討していると考えるのが妥当なように思います。

 

検討開始の時点が、一年以上前あるいは半年以上前、いずれのタイミングであっても、チェンマイをホームとする大人数アイドルグループが、全国区(バンコク)で人気を獲得する状況は、事業環境(競合他社)予測に入っていなかった可能性もあります。

 

BNK48がタイのポップスシーンに参入した2017年のタイミングは、K-POPに向かった若者の興味関心の一部をタイ人アイドルが取り戻すという『外(海外)』対『中(国内)』の構図でした。

 

国内の有力ライバル同士が人気を競い合うようになったということは、タイのアイドルシーンが健全に成長していることを示しています。

 

そうは言っても、推しのグループに対する脅威を感じるヲタとしては心穏やかでないようです。

 

2019年6月2日のCGM48設立発表後、タイのアイドルヲタ界隈では、『SY51 vs CGM48』のライバル関係の構図で話題が盛り上がりました。

 

 

タイの人気アイドルグループ、SY51メンバーは、「SILVER LINING」のブルーの衣装を着用していると、それなりに大人びて見えます。

 

ブルーの制服風衣装は、「空」と「旅」をコンセプトとしCAをモチーフとした日本の女性アイドルグループ/ロックバンドのPASSPO☆(パスポ)あたりも少し連想しました。 

 

PASSPO☆(パスポ)は、コンセプトをコスプレで表現し、プロデュースをペンネとアラビアータ機長(阿久津健太郎さん)が手掛ける、同じ事務所所属のロックバンドBAND-MAIDの先輩でもありました。

 

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SY51のメンバーは、「SILVER LINING」の衣装でステージパフォーマンスするとそれなりに大人びて見えますが、実際の年齢を確認するとアッと驚くほど若い(年齢が低い)のです。

 

2018年10月当時の報道では(従って2019年6月現在は1歳年齢が上がっているメンバーもいます)、14歳、15歳のローティーンが主流。

 

人気メンバーの一人であるAnnieとChammyにいたっては、それぞれ当時12歳!と13歳!なのです。

 

◆Annie

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◆Chammy

タイ北部チェンラーイ出身のBNK48プーペAKB48を深く研究していました。Chammyはもしかするとさくら学院のユイモア(水野由結さんと菊地最愛さん=BABYMETAL)等を研究しているのではないかと感じるところあります。

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一方、BNK48は、デビュー年の2017年に20歳以上の誕生日を迎えた『年長組』(CHARA-LINEの愛称で呼ばれる)の5人や、ハイティーンのパン(Pun)、ジェニスらが人気を牽引しました。

 

これらの第一期メンバーにはBNK48加入以前から芸歴を持つメンバーが多く、いわば即戦力を期待されたセミプロです。

 

キャプテンのチャープランには芸歴はなかったようですが、コスプレイヤーとしては界隈で名の通った存在でした。 

   

BNK48第一期生は、日本的なアイドルのルックスとタイ人の若者に人気のK-POPに見劣りしないダンスパフォーマンスのクオリティの両方を実現する必要がありました。

 

そのため、半年前後の訓練期間後、即戦力となれるようなキャリア(芸歴)やポテンシャルを求められ、10代後半から20歳前後のメンバー中心になったのではないでしょうか。

 

一方、国際的に活躍するタイ出身の人気K-POPアーティストが芸能界入りした年齢は何才位でしょうか。

 

コーチェラでアメリカ人に鮮烈な印象を与えたBLACKPINK(ブラックピンク、ブルピン)のLisa(リサ)、人気ボーイズバンドGOT7のベンベンらは、それぞれ韓国の大手事務所に見いだされたのは、いずれも13歳前後の時です。

 

K-POPではデビュー以前に3年間以上のことも普通にある『練習生』期間があるため、10代前半で練習生となることは普通なのです。

 

 

現地報道を参照すると、SY51の元の(あるいは母体の)CNX Girls Teenage(略称「CNX GT」、CNXはチェンマイ空港コード3文字)は、芸能界を目指す若者の『育成』も目標に掲げていたように読めます。

 

CNX GTの目標に「将来(バンコクの)芸能界入り(有名アイドルグループのメンバーになることも含み)するための若者のトレーニング」もあるというような趣旨に読めるのです。

 

music.trueid.net

 

つまり、CNX GTは、日本の例をあげると沖縄アクターズスクール安室奈美恵さんやSPEEDら等を輩出)やアクターズスクール広島(BABYMETALの中元すず香さんやモーニング娘。鞘師里保さん等を輩出)のような、『芸能スクール』的位置づけを持つ活動としてスタートしようとしたのではないでしょうか?

 

そして、実践の場として自らアイドルグループSY51(SomeiÝoshino51、ソメイヨシノ51)を組織した。

 

もしかすると、SY51の当初のコンセプトは、沖縄アクターズスクールにおける『SUPER MONKEY'S』(スクール内の選抜ユニットで安室奈美恵さんやMAXが在籍していた)に該当するグループだったのかもしれません。

 

ところが、SY51は、短期間でタイ全国区でのアイドルグループとして人気を獲得しました。

 

それは、タイの若者の間に、魅力的なアイドルグループに対する需要があり、SY51というグループがそれに応えられる(満たす)存在だということでしょう。

 

SY51にCNX GT当初の『育成の場』の意味合いが残っていれば、メンバーがバンコクのアイドルグループ、例えばBNK48のオーディションに合格してグループを卒業し、バンコクの芸能界入りするルートができるという可能性も考えられたかもしれません。

 

例えば、日本のアクターズスクール広島からは、(2019年6月11日時点のwikiの記述によれば)AKB48グループに8名のメンバー送り出しています。

 

デビュー後「SY51」は、魅力的なアイドルグループの需要を満たす方向で自立した独自のアイドルグループとしてバンコク(全国区)で人気が高まった。

 

「CNX GT」=「SY51」側としても、求められる方向を意識するのは自然です。

 

 

しかし、この状況は、バンコクBNK48の立場からすると(例えば一年前には)、あるいは想定していなかった事態かもしれません。

 

「CNX GT」=「SY51」が、タイ北部ローカルな芸能スクールかつ自立したアイドルグループを持つ組織として活動し、人気が出るということは、次のような側面があります。

 

それは、地元在住のまま全国区のアイドルになれるなら、メンバーにとって、バンコクのアイドルグループのオーディションを受け、バンコクの芸能界入りしようとするモチベーションを低くしてしまう可能性があるということです。

 

BNK48等のバンコクを拠点とするアイドルグループの立場からすると、チェンマイ等タイ北部在住の将来性のあるキッズ、ローティーンが、地元の「CNX GT」=「SY51」研修生、選抜メンバーとしてキャリアを重ね、全国区での人気を得てしまった後には、獲得するハードルは高くなってしまいます。

  

また、一回/一年といった定期的なメンバー募集オーディションを開催し続けない限り、将来有望なタイ北部在住のキッズ、ローティーンを獲得できる可能性も低くなってしまいます。

(CNX GT、SY51のメンバーの出身は、チェンマイはじめランプーン、チェンライ、ランパーン等のようです。)

 

一方、BNK48 Officeによるチェンマイ進出(「CGM48」)は、CNX GT、SY51にとっても想定していたことではなかったかもしれません。

 

もしかすると、将来バンコクで華々しい芸能界入りを夢見るキッズやローティーンを対象に、バンコクから空路580km、陸路680㎞離れたタイ北部の地元チェンマイで、じっくりトレーニングと実践に励むつもりだった。

ところが、まさかの全国トップアイドルグループが直営で出店してくることになった。

 

多少の摩擦や混乱はありそうですが、今起きていることの背景は、タイのアイドル市場の急成長・急拡大と、チェンマイとその周辺のタイ北部が、将来性・才能ある人材供給源として有力と見込まれていることにありそうです。

 

ビジネスにはプラスの要因に見えます。

 

何よりも、タイ芸能界の大人達(運営や関係者)には、アイドルを目指す若者達の夢の実現とエンターテイナーに求められる人格・能力の育成開発を一番重視し、その目的の実現のために動くことを強く望みます。

 

以上書き連ねたことは、ほとんど憶測、推測ベースの記述であり、取材に基く事実をベースとした考察ではないのでスッキリとした口調になっていません。

 

断言することは、一ロックファンとして、北タイの若者達が、楽しくパワフルなロックンロールを届けてくれることは、ひたすらウェルカムであるということです!! 

 

 

◆SY51 x NACC - ดีกว่านี้

タイ政府機関NACCとSY51の特別コラボレーショションシングル

www.youtube.com

◆SY51 - แสงแห่งความหวัง Silver Lining

この曲を聴いて連想したのが、リンダ・マッカートニーのコーラスが印象的なポール・マッカートニーウィングス「Jet」。相当楽しくパワフルなロックンロールに仕上がってます。

www.youtube.com

◆SY51メンバーがチェンマイ市内をご案内!

チェンマイはじめタイ北部の「観光」PRもコンセプトに含まれているのでしょう。

www.youtube.com

 

<関連音源>

ポール・マッカートニーウィングス「Jet」

Jet (Remastered 2010) - YouTube

 

PASSPO☆「Perfect Sky」 

PASSPO☆ - Perfect Sky - YouTube

 

 

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