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アジアの『AKB商法』を米国人記者が分析・解説 // NGT48事件報道 ~ AKB48グループは日本で嫌われているがアジアで歓迎されている②

 

 (2020年8月28日更新)

 

アジアにおける日系アイドルの進出と影響について、最も重要な論客の一人は、京都大学のチャッチャワーンポンパン パウィン(Pavin Chachavalpongpun)先生(京都大学 東南アジア地域研究研究所 政治経済共生研究部門 准教授)でしょう。註1)

 

註1)2020年8月時点で、メディアのパウィン先生の表記は、パビン(パヴィン)・チャチャバルポンプンが一般的になっています。

 

ただし、チャッチャワーンポンパン パウィン先生は、日本国内で日本語でのサブカルチャー、アイドル等に関する情報、意見の発信はされていません。そのため、日本国内では名前がほとんど知られていません。

 

昨年、2018年から、アジアにおける日系アイドル事情について、重要なテキストが何本か発表されています。

その中には、もちろん、チャッチャワーンポンパン パウィン先生の寄稿が含まれています。

 

popmusic.hatenablog.com

 

 

バンコク在住のジャーナリスト、パトリック・ウィン記者が、タイ・バンコクをはじめとする東南アジアを席巻する『AKB48海外姉妹グループ』および『AKB商法』について、寄稿しています。

 

以下のプロフィールによれば、パトリック・ウィン記者は、アメリカ、ノースカロライナ出身であり、ロバート・F・ケネディ ジャーナリズム賞、ナショナル・プレス・クラブ賞、2回のアムネスティ人権報道賞の受賞歴があります。

 

www.pri.org

 

パトリック・ウィン記者のジャーナリストとしての姿勢については、以下のサイトで詳細な日本語翻訳情報があります。

 

「偏りと決めつけ」に反駁する読ませる書評 『時事英語―ご存知でしたか?世界ではこんなことが話題』第35回 | ニュース屋台村

 

(英文はこちら)

American journalist investigates organised crime in Southeast Asia — drugs, dognapping, defectors and role of the Catholic Church | South China Morning Post

 

上の記事によれば、パトリック・ウィン記者の取材姿勢とは、ステレオタイプの西側から見たアジア像を排し、”身体を張った体験取材”によって知ることができた真実を伝えることのようです。

 

上記記事によると、パトリック・ウィン記者は、タイの警察隊から銃撃された経験もあるとのことで、昔気質なジャーナリスト魂で仕事に取り組まれている方なのでしょう。

 

ミャンマーの薬物犯罪の拠点、竹でできた監獄、国境の街の歓楽街、タイの貧民街、フィリピンの非合法薬物流通ルート等、ハードボイルドな取材対象と命のやり取りのような取材活動をしてきたパトリック・ウィン記者。

 

そのパトリック・ウィン記者の目から見て、極東の日本発の”世界最大のアイドルグループ”およびそのタイ・バンコク支部という存在はどのように写ったのでしょうか?

 

その実体は、やはり、最近息を吹き返し活動を再開した日本のメタルダンスユニット BABYMETALがかつて闘った、政治、経済、マスコミ等を支配する巨大組織『アイドル』なのか?

 

 (Repeated attempts to schedule an interview with BNK48’s management team were unsuccessful.)

 

パトリック・ウィン記者、BNK48の運営に対して度重ねて取材依頼を試みるも、直接取材は全て断られてしまいます。

 

世界最大のアイドルグループ組織のバンコク支部、かなりガードが堅いようです。

 

BNK48運営に対する直接取材交渉は不調に終わり、公開ソースを基にした分析・解説記事になりましたが、さすが、数々の修羅場をくぐってきたパトリック・ウィン記者だけあります。

 

西側のジャーナリスト特有の俯瞰視点と、銃撃をかいくぐって取材するような現場感覚をともに備えた読み応えのあるレポートになっています。

 

記事中唯一の紹介しているMVが、AKB48の「遠距離ポスター」なのは、パトリック・ウィン記者のこだわり・メッセージなのでしょうか?

 

www.pri.org

◇上の記事の機械翻訳

Google 翻訳

 

 

一方、世界最大のアイドルグループAKB48グループの日本の本部ですが、NGT48事件の余波がいまだ続いています。

 

2019年4月8日の産経新聞が経緯をまとめています。

www.sankei.com

 

産経新聞(20190408)記事より引用

産経新聞社は3日、AKSに同事件への対応について取材を求めたが、同社は「担当者がいない」と回答。暴行事件発覚以来、複数回にわたり取材を求めたが、ほぼ同様の回答だったことから質問書をファクスで送ったが、7日現在、返答はない。』

 

同じ取材拒否でも、バンコクBNK48 Officeによる海外のメディア締め出しは国内市場重視・ブランド確立のための攻めの管理という面も感じます。一方、フランチャイズ本部である日本のAKSは、防戦一方に追い詰められているように見えます。

 

 

パトリック・ウィン記者による上述のタイ・バンコクBNK48に関するレポートは、マイナス面としてグループ内での過剰な競争にも触れています。しかし基調は、好意的な取り上げ方に読めます。

 

東南アジア各国の国境線の街や貧民窟で、銃器や違法薬物の密輸、蔓延と銃撃をかいくぐって向き合ってきたジャーナリストにとって、『歌』と『踊り』の国境を越えた輸出・輸入とそれが引き起こす騒動自体は、『まぁ、平和でいいんじゃないの。』というものかもしれません。

 

それは、最初に紹介した京都大学のチャッチャワーンポンパン パウィン先生の、日本は『歌』と『踊り』の輸出と影響によって、東南アジア地域の平和と経済に貢献することができる(すべきだ)という主張につながるものでしょう。

 

 AKB48グループは、日本では嫌われていますが、アジア各国では歓迎され、期待されているのです。

 

popmusic.hatenablog.com

 

◇Inside News Tonight 160961 : บรรยากาศ BNK 48 “ 1 st 2gether” Concert   

Inside News Tonight 160961 : บรรยากาศ BNK 48 “ 1 st 2gether” Concert - YouTube

◇【MV Full】Kimi no Koto ga Suki Dakara ก็เพราะว่าชอบเธอ / BNK48

【MV Full】Kimi no Koto ga Suki Dakara ก็เพราะว่าชอบเธอ / BNK48 - YouTube

◇【MV Full】Palusot Ko'y Maybe / MNL48 Team NIV   

【MV Full】Palusot Ko'y Maybe / MNL48 Team NIV - YouTube

 

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