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あいみょん「マリーゴールド」はゲーム「メダロット2」BGMのパクリじゃないのでファンの方は心配不要

 

 

私は、スポーツについて、あまり、というかほとんど知識がないので、めったにスポーツについて発言しません、というかできません。

 

けれども、スポーツ選手が、セレブ、スターとして扱われる範囲においては、感想を言うことはできます。試合の話ではないので、ルールもスポーツの中身も知らなくても関心を惹くことはあります。

 

例えば、歴史の話で、マリリン・モンロージョー・ディマジオ(大リーガー)の史実であるとか・・・、スパイス・ガールズのヴィクトリアのご主人がベッカムでどうしたとかいう系統の話題ですね。

 

音楽、特にポピュラーミュージックって、スポーツに比べて話題にする敷居が低いように見えます。

 

というのは、人気のあるポピュラーの音楽家、特にヒットチャートをにぎわす歌手であるとか、バンドは、広く関心を持たれるスターであることがほとんどです。

 

なので、スター、セレブである点にフォーカスして幅広い人が話題にすることが可能です。

 

一方、売れっ子であっても、前に出ない裏方仕事の楽器演奏者(ベーシストだったり、ドラマーだったり)やトラックメーカーとかだと、どう話題にしていいかはなかなか迷われるのではないでしょうか。

 

楽器演奏者がどのくらい上手いのかあるいは普通なのか(プロなので下手っていうことはあまりないので)も、相当聴きこんでいないと判断がつきにくいものです。プロならば一定水準以上の腕はありますから。

 

前置きが長くなりましたが、一部で報じられたシンガーソングライターのあいみょんマリーゴールド」パクリ疑惑(?)、具体的には、ゲーム「メダロット2」のBGMにメロディーが似ているんじゃない?という件です。

 

 

 

 

あいみょんマリーゴールド」× ゲーム「メダロット2」BGM、似てる・似てない?

 

 

一般の人(芸能界や音楽の仕事をしていない)からは、「メロディーが似ている」、「大して似ていない」、「似ていない、違う曲」、「最初聴いた時似ていると感じたが、数回聴いたら似ていないと感じた」等と様々な反応がありました。

 

それに対し、音楽のプロの方は、ほとんどの人が「パクリではない」と発言されているようです。

 

調べた限り、プロの音楽家で、『あいみょんの楽曲「マリーゴールド」はゲーム「メダロット2」BGMのパクリだ』と言っている人はいませんでした。

 

これはなぜでしょうか?プロは『何か見えない業界の力』に忖度して本心を言わないのでしょうか?

 

楽家・経験者と一般のファンは楽曲の見方が違う

 

 

実は、一般の人と、音楽教育(音楽理論)を受け、楽器が演奏ができる人、(さらに作曲・編曲もできる人ももちろん含みます)では、ポップスを聴いて分析するときの、『視点』が異なるのです。

  

明治維新政府は、学校教育に西洋音楽教育を導入しました。背景は、欧米列強に対抗できるヨーロッパ型の近代国家づくりの一環であったとされます。

 

その延長で、日本のポップスは、西洋音階(ドレミファソラシドと半音上げもしくは下げ)や和声進行等の西洋音楽理論に基づいて作曲されています。

 

都々逸や端唄や小唄や長唄や琵琶法師の延長に歌謡曲やJ-POPや邦ロックがあるわけではなく、全て西洋音楽理論に基づいた作・編曲がなされています。

  

一般的には、ポップスを聴いて、まず”メロディー”に注目して聴く人が多いと思います。

 

いい曲(メロディー)か、そうでもない曲(メロディー)か、メロディーに注目して判断するわけですね。

 

音楽のプロ(音楽理論を学び楽器も弾ける人)の人は、まず和声進行という視点から曲を視ます。

 

和声進行とは、ポップスでいうコード進行とほとんど同じ意味です。

 

プロの音楽家さんは、まず、コード進行を視て(聞いて)、どういうコード進行になっているか分析して、それからコード進行の上に乗っているメロディーを見る(聞く)のです。

 

なので、メロディーを聴いて判断する前にワンクッションあります。

 

一般のファンがメロディーのみに注目すると、第一印象で「似てる」と感じられる組み合わせの曲があったとします。

 

その同じ組み合わせの曲を、プロが聞くと、まず、和声進行(コード進行)に注目して視るので、「よくある進行だね」という印象を持ったりします。

 

そして、コード進行の上に乗ってるメロディーは、全く同じでもない限り、「まぁ、結果として似てる場合もあるよね」という印象を持たれるようです。

 

楽家・経験者は、楽譜上で同じか違うか判断する

 

 

主旋律(メロディー)に関しては、最終的には、楽譜に起こして(採譜して)、比較するわけです。

 

耳で聴いて、「似ている」と感じる2曲でも、実際に楽譜に起こしてみると違うことがほとんです。

 

この段階で、当初の「似ている」とされた2曲は、『別物』、『別の曲』、つまりパクリじゃないと決定するわけです。

 

複数の音楽家・音楽経験者のあいみょんマリーゴールド」、ゲーム「メダロット2」BGMを楽理(音楽理論)アプローチで分析するとこういう流れになっています。

 

楽理分析のアプローチは、採譜した楽譜を映した動画で見るのが、一番わかりやすいので、動画サイトで検索してご覧ください。何名かの方があげられています。

 

こんなところが、音楽のプロが、あいみょんの「マリーゴールド」は、ゲーム「メダロット2」BGMのパクリではないと判断する思考のプロセスかなという感じでしょうか。

 

似てるといえば似てるかもしれない楽曲群に良い曲がいろいろあるねという結論に収束

 

 

私は、プロの音楽家の方の検証解説動画を観ていて、あいみょんマリーゴールド」、 小松未歩さん 「あなたを愛してくこと」、河村隆一さんの「BEAT」は、メロディーに似ているところがありますが、どれもよい曲だなと思いましたよ。

 

もちろん、あいみょんが高校時代のバイト先の先輩から薦められて聴いて以来リスペクトしている小沢健二さんの「さよならなんて云えないよ」は、いわば「マリーゴールド」の公認オマージュ先ともいえます。

 

あいみょんは、小沢健二さんのアルバム『LIFE』を、”無人島に持っていきたい10枚のCD”という企画でチョイスしています。

 

【引用開始】

こんなハッピーなアルバムを無人島に持って行ったら逆に寂しくなりそうですが、崇拝するオザケン。あの頼りない歌声とポップなメロディ聴いてるだけで、無敵になれる気がする。

【引用終了】

 

www.hmv.co.jp

 

小沢健二さんの『LIFE』(1994)は、実はアメリカのソウル・ファンク・ポップスのレジェンド、スライ&ザ・ファミリー・スト―ンの同名のアルバム(『Life』1968)のアートディレクション(ジャケットのレタリングデザインetc.)を丸パクリしています。

 

あいみょんの人気曲「愛を伝えたいだとか」は、実はスライ&ザ・ファミリー・ストーンのリズムパターンやサウンドを引用しているのが特徴なんですが、オザケンリスペクトから伏線が引かれていたかもしれませんね。

 

(「愛を伝えたいだとか」には、たまに言われているような椎名林檎さんのからの影響は実はありません。黒人音楽を引用するレシピというか素材がかぶったのでしょう。)

 

【引用開始】

昔、付き合いたいと思ってた女の子を家に呼んだとき、カーテンレールの上に粋がってスライ(&ザ・ファミリー・ストーン)『Life』のアナログ盤をセッティングしたっけ。こっちの狙いどおり「これ、小沢クン?」みたいなことは言ってくんなかったけど。スライも僕も、小沢クンみたいな〈王子様〉キャラに生まれてたら、人生変わってたかもな。

【引用終了】

 

なんじゃそりゃ?!

 

耳で聴いたピープル・トゥリー - TOWER RECORDS ONLINE

 

それではまた。

 

 

あいみょんマリーゴールド」 

あいみょん - マリーゴールド【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 - YouTube

熊木杏里「君の名前」

君の名前/熊木杏里 - YouTube

◆Nicolette Larson「I Only Want To Be With You」 

Nicolette Larson - I Only Want To Be With You • TopPop - YouTube

Bonnie Raitt, Tracy Chapman, Jeff Beck and Beth Hart 「Sweet Home Chicago」 (2012)   

Bonnie Raitt, Tracy Chapman, Jeff Beck and Beth Hart - "Sweet Home Chicago" (2012) - YouTube

 

 

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