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【AORとは何か?】あいみょん「愛を伝えたいだとか」のスライ&ザ・ファミリー・ストーンに通ずるファンクネス【ボズ・スキャッグス「ハード・タイムズ」】

 

 

黒人以外の演奏するファンク、ファンキーな曲で3曲選ぶとしたら、

 

1位 アヴェレージ・ホワイト・バンド「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」(1974年発売、1975年全米1位)
2位 ボズ・スキャッグス「ハード・タイムズ」(1977年、全米58位)
3位 スガ シカオ「愛について」(1997年)

 

まぁ、発表年代順ですね。

 

山下達郎さんと吉田美奈子さんはまた別格です。吉田美奈子さんのドファンクナンバー「チョッカイ」は、今はラジオでオンエアできないのでしょうか?歌詞がひっかかりそうな気がします。

 

山下達郎さんはアイズレー・ブラザーズを下敷きにしたドファンクナンバーと、アン・ルイスさんやジャニーズの少年隊が歌ったブギウギファンキー歌謡のオーソリティです。

 

江戸アケミさんのJAGATARAじゃがたらまでいっちゃうととてつもなく凄いんですけど、もはや歌謡曲、J-POPとしては成立しなくなるんで、今回は踏み込みません。

 

すさまじいですし、JAGATARAじゃがたら)みたいなバンドこそ本物の音楽だという気は大いにするのですが、あの水準は、芸術であって、もはや商業音楽としては限りなく難しそうです。


1位のアヴェレージ・ホワイト・バンド(AWB)「ピック・アップ・ザ・ピーセズ」は、インストゥルメンタルナンバーなので本来は歌ものと同じ土俵では比較できません。


音楽雑誌『ミュージック・マガジン』2019年3月号の創刊50周年記念ランキング企画「AOR/ヨット・ロック・オールタイム・アルバム・ベスト100」の第1位はネッド・ドヒニーハード・キャンディ』。

 

ダントツ1位は意外でした。

 

また、デヴィッド・パック/アンブロージア、アトランタ・リズム・セクション、フォリナー、ジョン・ホール/オーリアンズ、ポール・デイヴィスら大御所がランクされていなかったような気もしたのですが。

 

まぁ何をセレクトするかは好みです。

 

ピーター・ゴールウェイとかマーク・ジョーダンとか超大物のマイケル・フランクスとかはどうなんでしょうね。

 

北欧ではハードロックのボストンがAORだという噂も聞いたことがありますし。

 

まぁ、ボストンに影響を受けた日本のオフコース小田和正さん、鈴木康博さん、松尾一彦さん、大間ジローさん、清水仁さん。ただし鈴木康博さんが脱退した後のオフコースは認めないというファンは少なくありません)は日本のAORのトップバンドであり、ボストンがAORで違和感はありません。

 

何がAORかという意見が割れるのは、何をAORという器に入れるか定まっていないということなのでしょう。

 

例えば、ここらへんの音楽は(ボストン→オフコース除く)、タワーレコードの女子ジャズ部のスタッフの方が、渋谷ヒカリエのフロアをイメージした“Jazzy”な楽曲のキーワードでセレクトされていますね。

www.barks.jp

 

ネッド・ドヒニー(『ハード・キャンディ』)に関しては、チャカ・カーンそしてアヴェレージ・ホワイト・バンドらソウル、ファンク勢への楽曲提供による、いわば黒人音楽(AWBは白人ですが)勢への貢献の印象が大です。

 

そう、ネッド・ドヒニーとアヴェレージ・ホワイト・バンドは結構付き合いが深い感じです。

 

P-VINEの以下の記事は、元アヴェレージ・ホワイト・バンドの中心人物(ファンキーカッティングギター職人)で1990年代はポール・マッカートニーのバンドのバンマス的ポジションとして働いたヘイミッシュ・スチュワートとネッド・ドヒニーを『盟友』と呼んでいます。

p-vine.jp

アヴェレージ・ホワイト・バンドは、末期(解散前)は音楽性でもドファンク色は薄れ、AOR(薄味のファンク?)に寄せた音作りに変遷していました。

 

2位のボズ・スキャッグスのファンキーな「ハードタイムズ」は、アルバム『ダウン・トゥー・ゼン・レフト』(1977)収録曲で、シングルカットされ58位を記録。

 

TOTOのリズム隊(ギターのスティーヴ・ルカサー含め)や、一昨年岡崎体育さんのレコーディングにも参加していたカッティングギターのレイ・パーカー・ジュニアが参加。

 

ボズ・スキャッグスは、ブルースロック、ブルーアイドソウルから音楽性を進化させ『シルク・ディグリーズ』(1976)でニューサウンドを確立。次いで発表されたアルバムです。

 

後にAORと呼ばれる音楽性がこの時点で成立したわけですが、1976年、1977年当時、AORという呼称が確たる地位を占めていたかどうかは疑問です。『ソフト・アンド・メロウ』という呼び名で呼ばれていた可能性もあります。

 

ボズ・スキャッグスと同様の音楽性の黒人歌手群が、『ブラック・コンテンポラリー』(ブラコン)と呼ばれはじめたのももう少し後の気がします。

 

3位のスガ シカオさんは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのファンクを日本語の歌謡ポップス環境に完全に溶け込ませ、オリジナリティあるJ-POPとして成立させることに成功させたことに衝撃を受けました。

また、「愛について」のひきずるようなグルーヴ、ファンクネスは、ボズ・スキャッグスの「ハード・タイムズ」のそれと共通に聴こえます。

 

1位のアヴェレージ・ホワイト・バンドのファンクは基本、JB(ジェームス・ブラウン)の系譜。

2位のボズ・スキャッグスは、JB(ジェームス・ブラウン)の要素もスライ&ザ・ファミリー・ストーンの要素もありブレンドされています。

3位のスガシカオさんのファンクは、きわめて純スライ&ザ・ファミリー・ストーンです。

 

そして、あいみょん「愛を伝えたいだとか」(2017年)。

 

この現代の人気曲は、2010年代後半のファンク歌謡、スライ歌謡(スライ&ザ・ファミリー・ストーン歌謡)と言えるかもしれません。

 

Sly & The Family Stone 「If You Want Me To Stay」(1973)

https://www.youtube.com/watch?v=gZFabOuF4Ps

◆Hard Times(1977)/ Boz Scaggs(Cover) OB@Marz 2014/06/29

日本のバンドによる、ボズ・スキャッグス「ハード・タイムズ」(1977)カバー。


この、まるで重い荷物をひきずりながら生きていくようなドラムはファンク!

 

原曲のリズム隊はTOTOジェフ・ポーカロデヴィッド・ハンゲイト。ギターも上手いですね。(自分の環境では他の楽器のニュアンスが聴き取れなかっただけできっとうまいはず)


実は、一番衝撃的なのは、音楽ではなくて、ヴィジュアル。えっ?これが2014年?!と驚かされる絵柄です。どこから見ても1980年代にしか見えません。ファッション、髪型、そしてもちろん音楽。吉田まゆみ先生の漫画「アイドルを探せ」の世界です。

 

タイムマシーンで、漫画「アイドルを探せ」にも登場された杉山清貴オメガトライブが、2010年代にタイムスリップしてきてボズ・スキャッグスを演奏している設定?。

 

杉山清貴オメガトライブの前身はドゥービー・ブラザーズコピーバンドで、プロデビュー後も当時隆盛を極めたマイケル・マクドナルドのリズムを引用した楽曲もレコーディングしていました。


ボズ・スキャッグスの「ハード・タイムズ」は、現代のアイドルグループのルーツ、キャンディーズもライブでカバーしています(1978年4月の「キャンディーズ ファイナル・カーニバル」、もちろんバックはMMP)。

キャンディーズのカバーは、哀愁感あふれるアイドル歌謡ファンクAORに仕上がっていました。

 

日本の女性アイドルグループが岐路にあるのか、まだまだ発展中なのか私には判断つきません。

現代女性アイドルグループのルーツ、キャンディーズに立ち返れば、音楽的可能性はいくらでも発掘できるように思います。

 

ポイントの一つは音楽に対してコスト(費用、投資)をかけられるかどうかかもしれませんね。

ミュージシャンの人件費、スタジオ使用料等のコストで海外、新興国に比べコスト競争力の面で厳しいのであれば、人手の要るタイプのポピュラー音楽やアイドルは外製にシフトしていく方向も考えられます。

https://www.youtube.com/watch?v=gMzLjVDHbG4

◆スガ シカオ(SUGA SHIKAO)「アシンメトリー」(2002)

https://www.youtube.com/watch?v=odGFEg4SBZw

◆Ani DiFranco「Play God」(2016)

日本で山崎まさよしさんと共演しているアーニー・ディフランコ

https://www.youtube.com/watch?v=lQfcLIwLnV8

あいみょん「愛を伝えたいだとか」

https://www.youtube.com/watch?v=9qRCARM_LfE

 

それではまた。

 

 

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