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【タイで爆発 日本型アイドル人気】BNK48(バンコク・AKB48姉妹G)が1年で国民的アイドルになった理由は?背景に緻密な戦略・計画・計算・資源の投入があった!【経済成長・ライフスタイル】

 (2020.08.05修正)

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BNK48一期生】前列左よりミュージック、チャープラン、サッチャン、中列左よりカイムック、ゲーウ、モバイル、ヌイ、ターワン、ジャー、後列左よりジェーン、ジェニス、プーペ、オーン、パン、ナムヌン、ゴーン

 

 

タイの国民的アイドルグループ、BNK48(日本のAKB48姉妹グループ)は、様々な企業とのタイアップ映像をリリースしています。TVで放映されるCM以外に、イベント・展示会や企業のWebサイトで放映される映像も多くあります。

 

中でもとても好きな映像があります。それは、フランス・パリ発祥の高級パン・洋菓子店のPAUL(ポール、東京では新宿、六本木、品川等に出店していますね)とのタイアップ映像です。

 

BNK48AKB48でいう『初代神7』に該当する人気メンバー(チャープラン、オーン、ミュージック、パン、ジェニス、モバイル)が、二人一組でPAULのベーカリーレストラン内の厨房でかわいく調理したあと、6人で楽しくランチorティーパーティーしている映像です。

 

この映像を見て感じることは、BNK48がプロモーションしているもの・こと(率直に言えば売ろうとしているのもの)は、どうも単体のパンや洋菓子だけではなさそうだということです。

 

BNK48がイメージビデオでPRしている“もの・こと”とは、『ティータイムやランチタイムに、ゲストを招いてPAULの洋菓子やパンでパーティーを開くような憧れのライフスタイル』なのではないでしょうか?

 

『憧れの、パーティーを開いてPAULの洋菓子・パンでゲストをもてなすような暮らし』の“イメージに相応しい案内役”、として選ばれたのが、BNK48のメンバーなのではないかと感じます。

 


おお!これはまさに、資本主義、経済成長ですね。

 

 


1.なぜ、BNK48はたった1年間でタイを代表する人気アイドルグループになれたのか?- 理由を9点書き出してみる -

 

なぜ、BNK48はたった1年あまりでタイを代表する人気アイドルグループになれたのでしょうか?それには、いろいろな背景があります。以下、ランダムに列挙させていただきます。

 

a. タイの好調な経済成長、それによる経済的(所得)中間層の発育。

直近5年間の実質GDP前年比は、13年・2.7、14年・1.0、15年・3.0、16年・3.3、17年 

・3.9(単位%、少数点2位四捨五入)。

 

b. a.の中間層および中間層を目指す層による、先進国の消費生活をタイ(次のステップとしてASEAN圏内および中華圏の一部)向けにアレンジした『憧れの洗練された存在・暮らし』の提案に対する巨大な潜在的なニーズ(需要)が存在した。

 

c. 従来のタイの芸能人だけでは、b.の需要を満たしきれなかった。その巨大なギャップ(市場)は青天井でまるごとBNK48のビジネス(売上)となり、いまだ取り込み中。

 

d. 社会、経済の成長続ける新興国に相応しい『模範的・理想の若者像』を描き明確に示した。

 

例えば、タイの大衆音楽ルークトゥンにみられるような露出度の高い性的魅力をアピールする演出はしない。タイの芸能界では、昨年、プラユット首相が、人気ルークトゥン歌手ラムヤイ・ハイトーンカムのセクシーな演出に直々に苦言を呈し、ラムヤイが衣装・演出等の自主規制に追い込まれる『事件』あった。

 

『模範的な若者』であるBNK48は、2018年4月に政府系ラジオ局のイベントで軍事政権トップのプラユット首相と一緒に、“カワイイ”ポーズを撮っている。

 

“タイ人によるジャパニーズアイドル”という概念がなかった状況で、『斬り込み隊』を担うBNK48一期生は、マヒドン大、チュラロンコーン大等のタイを代表する一流大学の在学生・卒業生(超優等生)を多く採用し、理想的な若者(=アイドル)像をタイの経済界、国民に強力にアピールした。

 

e. 一方、庶民的であったり、地方出身であったり、挫折を経験し克服した者であったりする『手に届く隣の青少年』がファン(ヲタ)と共に奮闘努力し、アイドルスターを目指し成長していくという『ストーリー性』による共感もエンターティメントとして強力にアピールした。

 

プラユット首相は、2018年4月のBNK48との面会時に、スピーチの中で『努力が大切』『何事も努力が大事なんだ』というBNK48のコンセプトや「RIVER」MVに描かれた世界観と呼応するキーフレーズを用いている。

 

また、2018年7月23日にタイの隣国ラオス南東部アッタプー県で発生した大規模なダム決壊水害に際しては、わずか8日後の7月31日に、一期生二期生総出でチャリティ・コンサートを開催し、社会的な課題に対しても率先して取り組むリーダーシップを印象づけた。

 

f. 上述の『模範的、憧れの若者像』をタイ・日本の公的機関、民間企業(各業種)を、顧客とする『(ブランド)アンバサダー』(大使、公使の意味で、ぶっちゃけ広告・宣伝役のこと)、『プレゼンター』(展示会、発表会等で製品等を発表する役)としてパッケージ化し、広告業として、シックス・6人パッケージ、フル・16人パッケージ等の明朗会計を提案。

 

立ち上げ時に、タイおよび日本に強力な営業力・人脈を持つキーマンが知名度ゼロの状態から見込み客に攻勢をかけ、最初期から露出機会を増やすことに成功した。

 

一期生は同日の同一時間帯に6人一組が二手に分かれてイベントをこなすという機動力を活かした仕事をしている。

 

g. タイの芸能界志望の若者が国際的なスターを目指すためには、タイ出身のK-POPワールドクラストップスターとして活躍するブラックピンク(BLACKPINK)のリサ(LISA)、GOT7のベンベン(日本・兵庫出身のTWICEのミナと噂になったこともある)等の成功例を頂点に、『韓国の芸能事務所のオーディション合格+韓国での3年間以上の練習生生活(それを経ても必ずしもプロデビューとその先の成功が約束されているとは限らない)』のキャリアが必要という認識があった。

 

(タイ出身のK-POP世界的スターであるGOT7のベンベン、BLACKPINKのリサが、韓国3大芸能事務所のJYPやYGによってタイ国内のオーディションやスカウトで見い出されたのは、2人とも13歳前後の時である。)

 

これに対し、BNK48は、約6カ月程度のタイ国内での訓練期間を経てプロデビューが可能なシステムを採用した。

 

この育成システムは、応募時点で高度なスキルを持つものの、(BNK48オーディション時年齢+練習生生活最低3年以上の)将来デビュー可能時年齢から逆算して年齢的限界・プレッシャーを感じていたタイの10代後半の芸能界志望者にとって、『渡りに船』『ラストチャンス』だった。(一期生でダンス・歌唱を牽引する選抜常連トップクラスメンバーであるパン、ジェニス、オーン、ターワンらは、BNK48オーディションの応募時点で既にタイ国内のK-POPダンスカバーでアマチュアトップの実力を有していた。「恋するフォーチュンクッキー」センターのモバイルもJ-アニメ・コスプレ、J-POP好きと同時にK-POPダンスカバー歴がある。)

 

『(アイドルになる)夢は諦めかけていました。』

『もう、2年間もオーディションは受けていなかったの。』


BNK48一期生への密着ドキュメンタリー映画『Girls Don't Cry』ナワポン・タムロンラタナリット監督作品のインタビュー科白より)

 

日本のBNK48ファンサイト『BNK TYO』さんが翻訳された2017年12月20日のジェニスの『VOOV』LIVE(日本の『SHOWROOM』に相当する動画配信アプリ)によれば、パン(現チームBⅢキャプテン)、ジェニス(同副キャプテン)を含む数名は、BNK48一期生のオーディション時、審査員から、「K-POPとJ-POPでどちらを選ぶか。」と”踏み絵”を迫られている。


この”踏み絵”質問に対し、パンは「K-POPです。」、ジェニスは「選べません。選びません。」とそれぞれ回答している。

 

BNK48オーディション合格後の2人の活躍、人気への貢献、運営からの処遇を見ると、2人が、オーディションの時点で運営側から(回答の内容に関わらず)絶対必要な人材と判断されていただろうと想像できる。

 

むしろ、タイの若者の人気を獲得するためには、タイ国内で人気のK-POPにスキルで見劣りしないクオリティを持つ、”K-POPをベースにしたダイナミックなJ-POP”の実現の仮説を描いた可能性さえあるのではないかと推測される。

いわば、日韓合同の公開アイドルオーディション番組『PRODUCE48』(アウトプットが、日本の48グループから宮脇咲良さん、矢吹奈子さん、本田仁美さんの3名が専任で参加する『IZ*ONE(アイズワン、아이즈원)』)の一年半以上前から、J-POPとK-POPの『良いところ取り』の実験に成功したのがBNK48なのではないか。

 

BNK48のメンバーは、系列グループの企画である『PRODUCE48』番組を熱心に視聴し、振り真似をしたり、来日時に『PRODUCE48』日本側参加メンバーにアクセスする等している。)

 

h. 上記のポイント全てを緻密な計算に基づき実行する人物(CEOは本業は日本製アニメのローカライズ著作権管理で、事業計画と資金調達のプロ)が、計画し、その計画の実行に必要な人材、施設、資金等を実際に短期間のうちに満たすことができた。

 

【職種例】重要職種の『現地音楽ディレクター』(ホテル・飲食業界での『料理長』、製造業での『工場長』に該当)。楽曲ライブラリ(契約範囲によるが母数は1,000曲単位とも)からローカライズ(現地仕様化)して投入する楽曲を、現地の嗜好、生活感覚・感情・慣習、季節感等を考慮した上で選択し、翻訳、メンバーの歌唱指導、録音等を統括し楽曲制作にあたる職種。

 

ここに、アメリカ・イギリス、日本、タイ(現地)等各国のポピュラー音楽に通じた(ピチカート・ファイブやフリッパーズ・ギター等の渋谷系を経由したタイ・ポップとして日本でも知名度のある)ラ・オン・フォン(La-Ong-Fong)のエー(Aeh、ソロの屋号はAehSyndrome)さんを専任で充てている。

 

CEO(経営者)は、「芸能・音楽業界の出身ではない(音楽業界について明るいわけではない)」と明言しているが、「板場(音楽制作)のことは板長(音楽ディレクター)のエー(Aeh)に任せているから」と読める。最終責任、結果責任を取る前提で、企画・仕入・制作等の音楽業務を権限移譲している。

 

関連企業(TV放送局等)の協力、上記のように専門技能を持つ人材がプロジェクトに揃い、人気爆発、事業規模の拡大とともに懸念されていた資金調達も上場広告企業の傘下となることにより解決の方向。

 

i. これらを基本的にタイ国内の市場、商慣習等に精通したタイ現地スタッフ主導により推進した。

 

2018年6月時点の資本構成は、親会社のタイ証券取引所に上場する広告企業であるPLAN Bメディアが最大株主の35%で、今後取締役の過半を占めBNK48の議決権を有することになる。(子会社化)

 

当初のタイ親会社であるコンテンツ系(ローズメディア系)のRAM(ローズ・アーティスト・マネジメント)は30%、香港企業25%、日本のAKSは10%。つまり、タイ(現地)資本65%、外資35%(香港25%、日本10%)。

タイ証券取引所にPLAN Bメディアが提出した『BNK48オフィスに対する投資進捗状況について6月19日版<更新>』より)

 

同じAKB48ASEAN姉妹グループであるインドネシアJKT48の運営が、JKT48オペレーションチーム(電通・メディア・グループ・インドネシア)という組織体であるのと比べて、現地主導色が強いのがわかります。


ええと、人口動態と都市化について抜けてますね。

 

映像を見るとBNK48の熱心なファン(ヲタ)には10代20代の若者が多いです。

幼児・子供のファンも多く、現在の消費には直接結びつきませんが、10年先を見越せば大きな意味があります。

 

BNK48が一年間で国民的人気になった理由は、他にも『オンライン・オフラインのメディアの使い方』(J-POP、K-POP英米ポップの良いとこ取りのように見えます)や、一番重要な『音楽性』等まだまだいくつもあげられるのですが、この辺で、いったん締めます。

 

2.BNK48とザ・モール・グループ(モール財閥)との関係~新興国のアイドルは、流通産業にとっての『洗練された消費生活への提案』の案内役?

  

BNK48のタイ国内国民的大ヒット曲「恋するフォーチュン・クッキー」のMVエンドロールでは、『ザ・モール・グループ』(モール財閥、タイの流通系財閥)が『パートナー』としてクレジットされています。

 

冒頭の高級パン・洋菓子店PAULは、ザ・モール・グループ(モール財閥)傘下の高級デパートであるバンコク『エントリアム』内に出店しています。この縁もあってBNK48とPAULのタイアップが実現したのかもしれません。

 

ザ・モール・グループ(モール財閥)の施設面でのBNK48の成功への貢献度(立ち上げ期からのショッピングモールでの常設のフリーライブ会場、デジタルスタジオ、専用劇場の設置等)は非常に大きいです。

 

もちろん、流通業ですから、例えば『洗練された消費生活への提案』(アイドル=憧れの生活・消費をまとった人間マネキン)等という本業への相乗効果を期待してのパートナーシップのはずです。

 

いかにも広告企業の提案書にありそうです。あ、BNK48は上場している広告企業PLAN Bメディアの子会社でした。

 

ザ・モール・グループ、事業の発祥は映画館で、BNK48は自主企画映画を制作し、メンバーは、俳優として他社企画映画に出演しています。これらの映画はもちろんザ・モール・グループのショッピング施設内のシネコンで上映されます。


3.急激な成長に伴うマイナス面(納期・生産・品質管理・ゴシップ報道等)とその解決の方向

  

報告されているマイナス面、納期遅延や品質面についてです。

 

例えばアッセンブリ(組立)不良(BNK48関連の商品は同一商品名でも20数種類の多彩な組み合わせがあったりする典型的な多品種生産で、CDパッケージの中に同梱する握手券や生写真等の組み合わせのミス等の発生リスクはとても高い)が起こったようです。

 

これは、想定する数量(生産のキャパシティ)を需要が大幅に上回ったことによることが背景としてあります。逐次生産(含物流)体制の改善(生産能力の高いベンダーの発掘)や品質管理の改善に図り組んでいくのがセオリーです。

 

仕事(受注・発注量)が無尽蔵に見込める状況であれば、需要を満たすためにお金をかけて改善すればよいのです。

 

日本では、BNK48の一期生のスキャンダルで「恋するフォーチュン・クッキー」がヒットしたというトホホなニュースが配信されていましたが、どうもそのようなことはなさそうです(ゴシップ報道とCD売上の相関関係のエビデンスはない)。まぁ、タイから見れば、日本で知名度が上がるんなら多少のフェイクは大目に見るというおおらかさかも。

 

ちなみにタイ国内でBNK48のメンバーのスキャンダル報道がされる度に、テレビの芸能ニュースで指原莉乃さんの涙の謝罪と峯岸みなみさんの丸刈り(坊主)謝罪の映像が繰り返し流されます。結構な文化的インパクトがありそうです。


4.<結論>BNK48現象とは、新興国を舞台とした資本主義と経済成長と広告事業そのものなのではないか?

  

こうして書きだしてみると、BNK48がわずか1年間でタイの国民的アイドルに成長したプロセスは、偶然起こったことでは全くなく、

 

『緻密な企画・計画をもとに、それを実行できる人、手段、施設を揃え、強力に推進した。』

 

『いざ始めてみたら、計画をはるかに上回るニーズ(需要)があったため、混乱を伴いながら爆発的に成長した。』

 

ということではないでしょうか。

 

全体的には、BNK48現象とは、新興国を舞台とした資本主義と経済成長と広告事業そのものだ!』という強い印象を受けました。

 

しかし、こう言い切ってしまうことは、『社会・経済が成熟し、高齢化が進み、経済成長が鈍化した先進国(日本)で、芸能、音楽はどうあるべきか』という結構重いテーマにつながってしまうことでもあります。


5.BNK48は、2018年最高のロックンロール!?

  

日本からはるばるガールズヘヴィメタルバンドLOVEBITES(ラブバイツ)が出場したドイツの伝統あるメタルフェスWacken Open Air(ヴァッケン・オープン・エア)で、『高齢者施設から抜け出した男性二人が保護された』というニュースを日本のメディアは嬉々として報道しているくらいなんで、今日は重いテーマは考えないことにしましょう。(LOVEBITESのボーカルasamiさんはBNK48キャプテン・チャープランがリスペクトするNMB48のさや姉こと山本彩さんのコーラスを務めています。)

 

その後男性の年代が50歳代だとドイツから後追い報道されたようですが、それだと面白くないのでどこも修正しないですね。

 

日本で何十年間も高い人気を誇るドイツの老舗ハードロックバンド、スコーピオンズのボーカル、『コッジョーのツキッ!(荒城の月)』クラウス・マイネは70歳を超えて全米ツアー中ですから、50歳代ならHR/HMファンど真ん中の世代です。

 

こういうニュースを面白がるのは、「ロックンロールは高齢者のものだ!イェーイ!」というような潜在的な認識が社会の中にあるのかもしれません。

 

うーん、「高齢者だけロックンロールで愉しければ、次世代(キッズ・ティーンエイジャー)はもうどうでも良いわ」というのでは社会的には必ずしもよろしくないように思います。

 

『ロックンロールは、常にキッズとティーンエイジャー達に寄り添い、何があってもキッズとティーンエイジャーの味方でなくてはならない』というのがどうしても譲れない防衛線なのです。

 

動画投稿サイトYouTubeには、頻繁に、タイの3、4歳前後から8歳位に見える幼児・こども(姉妹パターンは多い)が、BNK48の(ランダム?)生写真セットを開封し、結果に反応する動画がアップされています。タイの女児にとってのBNK48は、日本での『プリキュア』や『ガールズ×ヒロイン!シリーズ』(「魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!」等)に近いような存在なのかもしれません。

 

また、タイの地方の(日本の団地内商店街のような素朴な)ショッピングセンターの前で(おそらくイベントでしょう)8歳前後に見える子どもが年下に見える数名のバックダンサーを従え、かなり上手に「恋するフォーチュンクッキー」を歌っている動画には、農村地帯の平均年齢8歳のK-POPカバーグループ「DEKSORKRAO」(デックソックラウ)を連想しました。(DEKSORKRAOの方はリップシンクですけれど。DEKSORKRAOはBNK48のCMの完全コピーも発表しています。)

 

ポップ・ミュージックを注視するうえで、幼児、こども、ローティーン、ティーンエイジャーに何が支持されているかどうかは非常に重要な要素です。

 

BNK48に興味を持ったきっかけは、偶然見たショッピングモールのイベントライブのファンカムでした。広場と通路をびっしりと埋めつくした様々な年代の観客の中から、おそらく10代であろう若者(女子)達の「キャーッ!」「ギャーッ!パァ―ンッ(Pun)!!」という空気を引き裂くようなすさまじい悲鳴と絶叫でした。

 

これはまさしく、1950年代から、エルヴィス・プレスリー日劇ウェスタンカーニバル、ビートルズ、GS(グループサウンズ)・・・と繰り返されてきた、ロックンロール(ロック)の原点の姿だと感じたのです。

 

チャック・ベリー、リトル・リチャード、ファッツ・ドミノエルヴィス・プレスリー等のパイオニアが切り開いた1950年代から(前史の1940年代のジャンプ・ブルース等も含め)現代(2018年)にいたるまでのロックンロール(ロック)を好んで聞いてきた者として、タイの人気アイドルグループBNK48は、今のところ2018年に接したポピュラー音楽の中では最もユニークで楽しいロックです。

 

フラワー・トラベリン・バンドのプロデューサーの内田裕也さんに、是非HKT48指原莉乃さんの紹介でバンコクBNK48を観ていただいて、日本のロックイベントに招聘していただきたいなと思います。

 


BNK48と1960年代、1970年代のアメリカンポップス、女性コーラスグループ、バブルガムポップ、1970年代の日本の女性歌謡曲歌手・グループ等の音楽の話をするつもりだったのですが、長くなりすぎたのでまたにします。

 

.関連映像・参考資料 

 

 ◇BNK48『EVE AND BOY(イヴ&ボーイ)』Grand Opening  ミニライブ<フル映像>

2018年2月19日、タイ・大手コスメ販売EVE AND BOY(イヴ&ボーイ)のグランドオープンイベントライブの模様。

「Aitakatta(会いたかった)」~「BNK48」(バンコクの名所の固有名詞を連呼するご当地ソング)~MC~「恋するフォーチュンクッキー」。 
メンバーは、左からジェーン、ニンク、チャープラン、モバイル、パン、カイムック。

www.youtube.com

 ◇EVE AND BOY(イヴ&ボーイ)の店頭でタイアップする染毛剤のプロモーションをするBNK48のメンバー(チャープラン、ミュージック、パン、ジェニス、モバイル、ヌイ)。

BNK48のメンバー一人ひとりの顔写真が商品パッケージに印刷されています。『BNK48が印刷業を(再び)活性化させた』と報じたTVのビジネスニュースがありましたが、よくわかります。

youtu.be

◇PAUL×BNK48

PAULの厨房でパンをこねるBNK48のパン(向かって右)とモバイル(同左)。

www.facebook.com

 

【履歴】original  2018.8.12
          加筆   2018.9.26 Aehさん(校長先生)について、文言加筆等           

     〃    2018.10.26  ジェニスの『VOOV LIVE』について、追加

     〃    2018.10.28  DEKSORKRAO等修正・追加

     〃    2018.10.03  映画『Girls Don't Cry』関連

                  〃    2020.08.05  参考資料追加

  

<参考資料> 

タイ証券取引所 PLAN Bメディア社 NEWS(提出資料)-英文-

The Stock Exchange of Thailand - Companies/Securities in Focus

・BRAND INSIDE(ブランド・インサイド)『BNK48が10のブランドのプレゼンターを獲得する』-タイ語- ※良くまとまっています。

https://brandinside.asia/bnk48-fever-presenter-2018/

・GMLIVE 『BNK48 アイドル経済バブルは崩壊するか?』-タイ語-

https://gmlive.com/Idol-Economy-BNK48-how-long-it-last

・GMLIVE 『BNK48の障壁管理(品質管理)問題』-タイ語-

https://gmlive.com/BNK48-operation-obstacle-how-they-do-if-hit-rock-bottom

・グローバル・ニュース・アジア 『ラムヤイ・ハイトーンカム騒動』(タイ社会の”分断線”について記述あり)-日本語-

http://www.globalnewsasia.com/article.php?id=4413&&country=2&&p=2

・『月間Uマシン』タイ企業動向「活況続くタイの化粧品市場」

http://u-machine.net/sp/column/mexico-column/article/955

 

 

◇つまるところBNK48現象とは、”資本主義・経済成長・消費経済の妖精”としての存在なのかもしれません。 

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BNK48人気メンバー順『神7』候補はどのメンバー?

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AKSBNK48 Officeが『北の薔薇』チェンマイにタイ国内2つめとなるAKB48の海外姉妹グループ『CGM48』の設立を発表!!

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◇2018年年末、遂に姿を表した『ジャパニーズアイドル研究』×『タイポップの英知』の成果、12人組アイドルグループFEVERがBNK48に照準を合わせる? 

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◇>(タイ人の普通の女の子が、巨額の商流を産む『アイドル』になれる)その大きな理由は、BNK48の特徴(成功の背景・要因)である、広告業・販売促進業としてのフレームです。

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BNK48人気メンバーのパン(Pun、パンシコン・ティヤコン)

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◇タイ・人気アイドルグループBNK48の音楽性~”校長先生”ことAehさんについて

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