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スサシ ~ yonigeの文学ロックと覚悟 「yonige かたむりは投げつけないツアー」

大阪府寝屋川市出身のガールズロックバンド(デュオ)、yonigeのレコ発ツアーで印象を受けたバンド、”SAPRK!!SOUND!!SHOW!!”、略称”スサシ”。

ロックもファンクもヒップホップも好きなんですが、それらが混ざったミクスチャーロックって、あまり、積極的に聞いてはきませんでした。

あ、オレンジレンジは、J-POPとして普通に好きでした。「花」とか、カラオケで歌ってました。

”SAPRK!!SOUND!!SHOW!!”、略称”スサシ”、強力な演奏力のバンド。ロック、メタル、ハードコア、ファンク、ヒップホップ、レゲエ(結構、強め)と確信犯で様々なポップミュージックを混ぜています。いわゆる、ミクスチャーロックと呼ばれるジャンルなのでしょう。

スサシ、3年前のライブ映像と見比べると、演奏力、MC共に格段と進化しています。強力な演奏力に見合ったMC(お笑い)の方も強烈です。これは、上方流なんでしょうか。

この晩のライブの主催者、メインアクトであるyonigeのメンバー2人、牛丸ありささんとごっきんを素材にして、きわどいトークをかましていました。これは、大阪で、yonigeの2人から信頼されているということなのだと思います。

SAPRK!!SOUND!!SHOW!!(スサシ)、演奏力があり、多様な音楽要素をミックスしているので、あらゆるジャンルのアーティストと対バンが可能、あらゆるジャンルのフェスに出場可能です。”道場破り”ができるバンドです。それだけに、その時々の流行りの音楽との距離感というか、流行のサウンドを取り込むのか(あるいは取り込まないのか)というバランス判断のさじ加減が重要になってくるような気がしました。

仮に、レーベルやマネージメントから、”凛として時雨”や”indigo la End”のような、ポストロック、マスロック系のAOR(アダルトオリエンテッドロック)サウンドで仕上げてくれとリクエストされたら、出来てしまいそうな技術があります。キーボードプレイヤーがメンバーにいるというのもサウンド面での強みです。

スサシオリジナルの、”混沌×パワフル”な音楽として筋を通していくためには、現在のように、自主レーベル("SPA!DUPA! Inc.")を立ち上げ、すべてセルフでやっていくというのは有効だと思います。


yonige、大阪府寝屋川市出身のガールズロックバンド(デュオ)。

ギター・ボーカルの牛丸ありささんとベースのごっきんのSNSでの発言を読むと、時々、修羅場をくぐってきたベテランの勝負師のような凄みを感じる時があります。

同い年の大学生であれば、まだ親の庇護のもとに暮らしている年齢。ロックという芸事も勝負師と同じく、刹那の勝負に生きる世界とすれば、日々、勝負によって感性が磨かれているのでしょうか。

yonigeが2016年7月にリリースした全5曲入りミニアルバム「かたつむりになりたい」の4曲目「最終回」。

ロックの詞の意味とは、聴く側、受け取った側の立場で様々に解釈されるものだと思います。

「最終回」で歌われるのは、覚悟。モラトリアム(過去の自分達)に対する決別と、モラリスト(中高年、制度、システム)との対決。(庇護される)若さは終わったと歌う覚悟と、理想(理念、信念)を救うと宣言する覚悟。決めのフレーズは、「ゲロを吐く最後」。

yonige、ロックだなぁ。

邦楽ロックの系統でいうと、”クリープハイプ”~”My Hair is Bad(マイへアーイズバッド)”~”yonige”という流れがあるようです。

クリープハイプには、吉田拓郎かぐや姫、風、NSPといった1970年代前半以降のフォーク・ニューミュージックの詞の世界観との共通点を感じました。そして、フォーク・ニューミュージックの歌詞の世界観のルーツは、1907年に発表された日本近代文学の古典、田山花袋の「蒲団」です。

yonigeの日常の生活感を歌う文学ロックは、ロックの日本語情報処理50年と、日本の近代文学の100年以上の歴史を受け継いでいるのかもしれません。

yonige、曲によっては、押韻、強いです。世代的にもヒップホップの洗礼を受けているように感じます。

実は、私が、yonigeを最初に聞いた時に、連想したことは、「この人達は、日本の、2010年代の、ガーランド・ジェフリーズだ」ということです。

全く勝手な思い込みなのですが、ベースのごっきんが、twitterのプロフィールで、自分たちのことを「ミッドナイトエスケープ」と称しているのを見て、確信してしまいました。

私にとって、ロックの「エスケープ」というキーワードは、”エスケープ・アーティスト”というアルバムで、ニューヨークのストリートから商業音楽シーンに渾身の一撃を放ったガーランド・ジェフリーズなんです。

googleで”大阪府寝屋川市”を検索すると、検索窓の直下に、”他のキーワード : 大阪府寝屋川市 治安”と表示されてしまいます。

寝屋川には行ったことがないのですが、住めば都で、きっといいところのはずです。検索する人が上のようなイメージを勝手に先入観としてもっているだけでしょう。

きっと、私がyonigeに、初期のガーランド・ジェフリーズの世界観とニューヨークのストリートライフを連想して、”2016年のタフなストリートロックンローラー”というイメージを持つのも勝手な思い込みなのでしょう。

【DATA】
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yonige かたむりは投げつけないツアー
於:F.A.D YOKOHAMA
DATE:2016.9.5(月)18:30~
出演:KOTORI、the peggies、SAPRK!!SOUND!!SHOW!!、yonige
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